友人の知りあいが「某大手の外資系生命保険」の営業(セールスレディ)をやっていて、一度話だけでもいいから聞いてくれと言われ会ったところ…実は、彼女はトップセールスの実力者で、すごい営業技術の持ち主。
実際に会ってみて、ビックリするようなことが2つありました…。
■生命保険のトップセールス(女性)の営業手法にビックリ!
結論から言うと、結局は保険には入らなかったんですが…。でも、その時2つのことにとても驚いたんです…。
1つは、プレゼンがめちゃくちゃ上手だったこと。 まるで「催眠術」にかかったかのように、もう少しで保険の契約をしちゃいそうでした…。
もう1つは、私がある「一言」をいった直後、セールスレディは一気に資料をしまいだして話を切り上げてしまったこと。これには本当にビックリしました…。
もう少しで「保険」に入ってしまいそうだった私。でもある「一言」で突然、セールスレディは電池が切れてしまったかのようにセールスをストップしたのです。
いったいその「一言」が何だったのか…?は後ほど詳しく説明します。
ということで、先ずは1つ目の「プレゼンがめちゃくちゃ上手だった」件について話します。
■心動かされるプレゼンとは…?
そもそも友人に、知りあいが「某大手の外資系生命保険」の営業(セールスレディ)をやっているから一度話だけでも聞いてくれ。ということだったので、私は「絶対(保険には)入らないよ。話聞くだけだよ。」と伝えておいた。
本当に保険には入るつもりはなかったし、あまりにもしつこく誘ってくるので会うだけ…ということで。
ただ、正直にその時の気持ちをいうと「外資系生命保険」のセールスレディってどのくらい営業の腕がいいのか?実力を見てみたい…という気持ちがあった。
つまり全く保険に入る気のない私を、どうやって口説こうとするのか?そのプレゼン力を見てみたかったのだ…。
池袋西口の地下1階にある老舗の喫茶店で会うことになった。
名刺交換をして簡単に挨拶を済ませてからは雑談。仕事の調子は?とか家族構成は?とか、そんな話を自然な流れで聞かれたと思うんですが詳細はよく覚えていません。でも、今でもはっきり覚えている話が1つあります。
それが、そのセールスレディの「自分が保険のセールスレディになった理由」についての話です。
私に質問を連発していたセールスレディが、突然、自分の父親の話をはじめます。
私の父親はがんでなくなりました。私は当時高校生で大学受験を控えていました。そんな時突然、父ががんでなくなり途方にくれました。ただでさえ裕福ではなかった家庭だったため、これで大学に進学するのは経済的に無理だな…。来年から働いて家族を支えなきゃダメだな…と家族に話そうとしたとき、母親から「保険金」が入るから大学に行ってもいいんだよと言われ驚きました。その時、父親の死は悲しかったが、保険のおかげで私は人生を救われた…。だから、私のようにもしも働き盛りのお父さんが亡くなっても、家族が路頭に迷わないように、一人でも多くの人に「保険」に入ってもらいたい。そう思って私は保険のセールスレディになったんです…。
という話でした。
彼女の話がとても上手で私はこの話を聞いたとき「保険、入っとかなきゃ…」と心が動かされました。この時、私は彼女の話に『共感』し保険に入らなきゃ!と一瞬思ってしまったのです。
これは、恐ろしいことだ…と思いました。
なぜなら、私は既に保険に入っていて、これ以上、保険に入る必要などなかったからです。でも、このセールスレディの話に『共感』してしまった私は、一瞬『この人のすすめる保険』に入ろう!と思ってしまったのです。
この時、『共感』の力はすごいなぁ~と思いました。 まさに魔力です…。
■「共感される」と売れる?
誤解を恐れずに言うと、もしあなたが何かをセールスしようとしている時に、見込み客に「共感される」と商品やサービスなどが非常によく「売れる」ということです。
『じゃぁ、どんな事例があるの?』
という事で、いくつか事例を出して説明したいところなのですが、このあたりの事例を語りだすと時間がたりないし、数個の事例だけを紹介すると、本質を間違えて捕らえれてしまい変な誤解を与えかねないので、あえて事例はだしません。
その代わり、大事な本質を1つだけ言うと、競合他社と「商品やサービス」の実力が同じでも、あなたが伝えるメッセージ次第でいくらでも売れる可能性がある。ということ。
そして、そのメッセージの中に『見込み客に「共感される」』内容が入っていると、売れる可能性が劇的にアップする。
今回お話しした「保険」ではセールスレディが私にしてくれた
- 「お父さんが保険に入っていたから、私たち家族は保険金で救われた」
というストーリー。
- 死は誰にでも訪れます。
- でも、それがいつかは分かりません。明日かもしれない…。
- 大黒柱のお父さんが亡くなると、家族は路頭に迷う。
というストーリーは人間なら誰でも「共感」してしまいますよね?小説やドラマなどで誰でも一度は見たことがあるストーリーでは無いでしょうか?
だから、私は保険に入らないと決めていたのに一瞬、彼女の絶妙な話術に「保険入らなきゃ!」と混乱してしまったのです。
それだけ「共感」の力は強い!私は身をもって体験しました。
嵐の桜井くんがやっている「アフラックのCM」なんかはこれに近い感じですね。「がん保険入ってたから、経済的に助かった…」みたいなCMね。 |
■「共感」を応用すると…
「共感」はセールスレディだけでなく、ビジネスのあらゆる場面で応用が利きます。もちろん簡単ではありませんが、使いこなすことが出来たら…すごいですよね。
ネット上で商品やサービスを売っている人はもちろん、ブログをやっている人であれば、アフィリエイトをする時にも有効です。
- なんで私はこの商品を売っているのか?
- どんな悩みがこの商品で解決したか?
など自分の体験談を読み手に伝えることで売っている商品やサービスの魅力が輝きます。読み手の心に響きます。
■なぜセールスレディは売るのを諦めたのか?
私が今回の「保険」の件で、驚いた2つのうちのもう1つ。それは、私がある「一言」をいったら一気にセールスレディが資料をしまいだしてセールスをやめてしまったことです。
その一言とは「私、借金があるんです」という一言でした。その一言の直後「こいつは金が無いから無理だ」とセールスレディは判断したのか、それまで一気に落とそう!とキラキラした表情でプレゼンしていた彼女が、ほんとうにパパっと手際よくテーブルに広げていた資料をしまいだしたのです。その判断の速さには本当に驚きました。
実はその時私は、なんで彼女が急にプレゼンをやめ、終了モードに突然入ったのか理解できませんでした。次のアポが迫っているのか…?というぐらい不自然な感じで「急にやる気スイッチ」が切れたような状態になったので、びっくりしたぐらいです…。
で、あとから思い返してみると実は「私、借金があるんです」といった直後に彼女の態度が急変したことを思い出したのです。
このセールスレディは『例え、保険に興味を持ってくれていたとしても、金が無いなら「こいつは見込み客じゃない』という判断を経験上したのでしょう。
■話の続き…
でもこの話には続きがあって、実は、当時の私はある事情があって一時的にお金を借りていたのですが、その返済はすぐに完了するものでした(実際にすぐに完済しました)。
ですので、経済的には全然保険に入る余裕があったのですが、そのセールスレディは「私、借金があるんです」の一言で「こいつは客じゃない…」判断しちゃったんでしょうね…。
【まとめ】
それにしても、生命保険のトップセールス(女性)の営業手法とその能力の高さにはビックリしました!さすがトップセールスですね。
セールスレディが私にしてくれた
- 「お父さんが保険に入っていたから、私たち家族は保険金で救われた」
というストーリー。「催眠術」にかかったかのように、もう少しで保険の契約をしちゃいそうで…。ビックリ!
それと同時にセールスレディの『共感』話の魔力には怖さを感じてしまったぐらいです。
ぜひあなたも、セールスする場面で『共感』の力をうまくつかってみてはいかがでしょうか?効果は抜群ですよ。
セールスと言っても商品やサービスを「売る」時だけの話ではありません。 自分を「セールス」する。つまり他人に自分を評価してもらう時にも応用がきくわけです。会社の上司に自分の成果をアピールする。奥さんにアピールし小遣いをアップしてもらう。両親にアピールし頭金を出してもらう。などなど…。何でも応用できますよ!
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