FOMCで2018年3月の利上げが決まりました。
ドル円市場は、今後の利上げ回数が従来の3回から4回へと変更にならなかったことをハト派と捉え、105.5円台までドル安が進みました。
利上げ回数変わらず、ハト派でドル安に反応
米連邦準備制度理事会(FRB)は21日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.50~1.75%に引き上げることを決めました。
FRB当局者による金利見通しでは、今年3度の利上げが見込まれていますが、今後経済が想定通りの展開となれば、年内に少なくとも4度の利上げが必要との見方が増えそうです。
しかしながら、ドル円市場では、年内3度の利上げと変わらずの発表に、ハト派発言と反応。ドル円は105.5円台まで下落し安値更新しています。
米FRBが25bp利上げ 今後の引き上げペース加速見込む
【ワシントン】米連邦準備制度理事会(FRB)は21日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.50~1.75%に引き上げることを決めた。経済の安定的な推移を維持するため、今後は従来よりも利上げペースを加速する可能性を示唆した。
FRB当局者による金利見通しでは、今年3度の利上げが見込まれている。だが経済が想定通りの展開となれば、年内に少なくとも4度の利上げが必要との見方も増加。参加者15人のうち、7人程度が4度以上の利上げを予想しており、12月の16人中4人から増えた。
来年については、少なくともさらに3度の利上げが必要との見方が大半を占めた。12月時点は、2度程度の利上げが必要だと予想されていた。
【FOMC政策声明】25bp利上げ、家計支出と企業投資の拡大鈍る
米連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)が21日発表した政策判断に関する声明は次の通り。
FOMCが1月の会合以降に入手した情報は、労働市場が引き続き力強さを増し、経済活動がまずまずのペースで上向いてきたことを示した。ここ数カ月の雇用の伸びは力強く、失業率は低水準にとどまっている。最近のデータは、家計支出と企業の設備投資の拡大ペースが、好調だった10-12月期よりも鈍化したことを示した。12カ月ベースでみた総合的な物価上昇率と、食品・エネルギー価格を除いたインフレ指標の双方が引き続き2%を下回っている。市場ベースのインフレ見通しはこのところ上昇したものの依然として低水準にとどまっており、調査に基づく長期のインフレ期待には総じてほとんど変化が見られない。
法定の使命に従い、委員会は雇用の最大化と物価安定の促進に努める。ここ数カ月で景気見通しは上向いてきた。委員会は金融政策スタンスのさらなる段階的な調整をもって経済活動が中期的に適度なペースで拡大し、労働市場の状況は力強さを維持すると予想している。12カ月ベースのインフレは向こう数カ月に上向き、中期的には委員会の目標とする2%前後に落ち着くと予想される。経済見通しに対する当面のリスクはほぼ均衡しているように思われるが、委員会はインフレ動向を注視していく。
委員会は労働市場とインフレの実情と見通しを踏まえ、フェデラルファンド(FF)金利の目標レンジを1.50~1.75%に引き上げることを決定した。緩和的な金融政策スタンスを維持し、力強い労働市場環境とインフレ率が2%に向け持続的に回復することを支援する。
FF金利の目標水準に関する今後の調整の時期と規模を決めるに当たり、委員会は目標とする最大雇用と2%のインフレに照らし、経済の実情と見通しを評価していく。この評価では、労働市場環境の尺度やインフレ圧力とインフレ期待の指標、金融および国際情勢に関する諸指標をはじめとする幅広い情報を考慮する。委員会は対称的なインフレ目標に対する実際の進展と予想される進展を注視する。委員会は、経済情勢がFF金利のさらなる段階的な引き上げを正当化する形で展開すると予想している。FF金利は当面、長期的に予想される水準を下回り続ける可能性が高い。だがFF金利の実際の推移は、今後の指標が示す経済見通しに左右されるだろう。
FOMCの金融政策行動に賛成した委員は以下の通り。ジェローム・パウエル議長、ウィリアム・ダドリー副議長、トーマス・バーキン、ラファエル・ボスティック、ラエル・ブレイナード、ロレッタ・メスター、ランダル・クオールズ、ジョン・ウィリアムズ。
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