週末のドル全面安から発生した、ポンドドルの高値。
今後のポンドドル、ユーロドルの下落を狙っての売りポジションが面白い場面です。
ドル全面安 北朝鮮 建国記念日前のリスクでドル売り
8日21時台には、107.3円台をマーク。その後、やや戻すも108円までは遠く、107.8円台で取引を終えました。
北朝鮮が建国記念日の9日に弾道ミサイルを発射する可能性を受け、リスク回避のドル売りが続きました。
09月08日 15時10分 DJ-【市場の声】円が107円台後半に急伸、リスク回避再燃で
8日午後の東京市場ではリスク回避志向が再燃し、円と金、債券相場が一段高となった。
ドルは、午後2時前に108円台を割り込み10カ月ぶり安値を更新した。一方、10年物米国債利回りは2.02%まで低下し、金価格は現在1トロイオンス=1360ドル前後で取引され、約1年ぶり高値を更新している。
みずほ銀行国際為替部参事役、加藤倫義氏は、ドルが108円台を割り込んだのは損失確定売りがきっかけだったと指摘している。ドルは、108円10銭近辺から一時107円69銭まで下落し、現在は107円72銭近辺で推移している。
加藤氏は、ドル円相場の動きに市場は「大パニックになっている」と述べた。
出典:Dow Jones
ポンドもドル売りの影響でポンド高
ポンド高が8日の市場でも継続。8日21時台には、ドル円の107.3円台のタイミングで、ポンドドルは1.322をマーク。高値を更新しました。
ユーロがECB理事会後のユーロ高けん制を受け、弱い相場が継続していることもあり、ポンドが一方的なドル売りの相手として、ポンドに買いが集中。
このところ続いていた、ユーロ買い、ポンド売りのポジション整理で、ユーロ売り、ポンド買いの決済が集中していることもあるようです。(下記記事は、8月17日の「ユーロ買い、ポンド売り過熱」に関する記事です)
08月17日 14時26分 DJ-【焦点】英ポンドとユーロ、「パリティ」は近い?
英ポンドの対ユーロ相場が今週、7年ぶりの安値に到達した。こうした中、アナリストの一部はポンドがユーロに対してパリティ(等価)まで、あるいはそれを越えて下落すると予想している。
ポンドは対ドルで年初から約4%上昇し、現在は1.30ドル近辺で推移。一方、対ユーロでは6%超下落して1.10ユーロを下回る水準で推移している。
ポンド相場については対ドルでの動きが話題に上ることが多いが、他の欧州諸国に対する英国経済の関わりの深さを考えると、対ユーロでの動きの方が経済的な影響は大きい。
HSBCの為替戦略グローバル責任者デービッド・ブルーム氏は、年末にポンドとユーロが対ドルで共に1.20ドルになると予想。一方、モルガン・スタンレーの通貨アナリストらは来年初めまでにポンドの価値がユーロをやや下回るようになると見ている。
わずか2年前には、ユーロはポンドに対して過去最安値を記録していた。欧州中央銀行(ECB)が量的緩和に着手する一方で英イングランド銀行(中央銀行)が金利を引き上げるとみられていたからだ。
2015年の夏以降、ユーロはポンドに対して25%以上上昇した。英国の欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票と次第に力強さを増すユーロ圏経済が、それまでの流れを逆転させたのだ。
ECBとイングランド銀行による政策の方向性が乖離(かいり)してきたことも、対ポンドでのユーロ高を後押しした。
イングランド銀行が高いインフレ率を受けて利上げに踏み切るとの見方は後退してきたが、投資家はECBによる債券購入プログラムの規模縮小にますます身構えるようになっている。
確かに、ポンドとユーロのパリティがアナリストの間でコンセンサスとなっているわけではなく、ユーロが上昇するだろうという最近の見方は一部にとって急反転だ。年初時点のストラテジスト予想では、ユーロが対ドルでパリティまで下落するとの見方が多かった。
ポンドがユーロに対して下落すれば英国経済への影響が大きくなる。ユーロ圏と地理的に近く、通商関係が緊密だからだ。イングランド銀行が算出する為替レート指数に占めるウエートは米国が19.4%であるのに対し、ユーロ圏は47.6%に上る。
つまり、海外から輸入されるモノやサービスはドル建てでなくユーロ建てで決済されることが多くなっているため、対ユーロでポンドが下落すれば輸入インフレの面で影響が大きくなるのだ。
一部のアナリストによると、現在進められているEU離脱交渉も対ユーロでのポンド安が続く要因になる。
INGの外国為替ストラテジスト、ビラジ・パテル氏は、「あらゆる移行協定が完全に履行される前に、『離婚』に向けて克服されるべき多くの障害がある」と指摘した。
出典:Dow Jones
ユーロはドル売りの中、やや値を下げる
8日の相場で、ポンドドルが上昇したのに対し、ユーロドルは逆に値を下げました。原因としては、ECB理事会後のユーロ高けん制を受け、ユーロ売りトレンドが生じているのかもしれません。
豪ドル円はドル円とともに下落
豪ドル円は、87円台後半から一気にドル円の流れと同じく下落。87円を割り込み、86.8円台へ。
本日の予想
週明け、11日の相場は、懸念されていた北朝鮮の9日建国記念日の弾道ミサイル発射がなかったこともあり、安心のドル買いが進行すると思われます。
これまでのドル安の反動としてのドル買いでドルは全面高と予想します。
短期見通し 投資のポイント
昨日同様、下落トレンドの中で、瞬間的に一時的な高値をつけているポンドドル。私が予想していた1.30台どころか、1.32をつけており売りを仕掛ける良いタイミングですね。1.30に下落するのも早そうなので、狙い目です。
【まとめ】今日のドル円予想 ドル全面安から高値ポンドにチャンス到来
週末のドル全面安から発生した、ポンドドルの高値。
今後のポンドドル、ユーロドルの下落を狙っての売りポジションが面白い場面です。
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