ポンドは下落したのに、なぜユーロ高だけ続く?その理由は…

なぜユーロ高

ユーロは対ドルで1.190ドルと年初来高値を付けたほか、イギリスポンドに対しては7年ぶりの高値となっています。

しかしながら、ユーロ高はユーロ圏経済の好調さだけが要因ではなく、むしろ、ドルの過剰な売りとポンド売りの影響を受けての消去法的なユーロ買いによるユーロ高となっています。

通常、ドル安の場合、ポンド高、ユーロ高の相場になる場合は多いのですが、イギリスポンドは欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)による政治経済的な問題を抱えポンドも売りの勢いが強く、そのためこうした状況がユーロをドルやポンドに対して上昇させているとみられています。



ドル安、ポンド安の影響で止まらないユーロ高

ユーロ高は引き続き、対ドルで1.190ドルと年初来高値を付けたほか、英ポンドに対しては7年ぶりの高値となっています。今の不透明感の源は米国でホワイトハウスが混乱し、インフレ指標が弱いため、連邦準備制度理事会(FRB)が金利の引き上げを続けるかどうかに対する疑念が高まっています。

一方、イギリスは欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)による政治経済的な問題への対応に苦慮している。こうした状況が、ユーロをドルやポンドに対して上昇させているユーロ高相場の理由とみられます。

08月23日 17時23分 DJ-【焦点】ECBはなぜユーロ高に打つ手がないのか

7月初め、ドイツ国債の利回りとユーロはいずれも上昇していた。しかし8月になると足並みが乱れ、債券利回りが低下に転じる一方、ユーロはその後も値上がりを続けている。この現象の原因はユーロ圏外から来ている可能性がある。
 
 欧州中央銀行(ECB)のマリオ・ドラギ総裁が6月の講演で将来的な金融緩和の縮小を示唆したのを受け、ドイツ国債の利回りとユーロは急上昇した。7月半ばに、10年物ドイツ国債の利回りは2015年末以来の0.6%に達した。しかし、それ以降0.2ポイント低下し今年前半の狭いレンジ内に戻っている。
 
 一方、ユーロはその後も羽が生えたように上昇を続け、対ドルで1.175ドルと年初来高値を付けたほか、英ポンドに対しては7年ぶりの高値となっている。
 
 これはECBにとって憂慮すべき状態だ。7月のECB政策理事会後の声明は、ユーロ高に対する懸念が色濃くにじむ一方、債券利回り上昇を気にしている様子はあまり見えなかった。
 
 ありがちな説明としては、株式が最高値から下落する一方、ボラティリティーは大底から少し上昇するなど、世界の市場は最近、落ち着きを失っている、というものが考えられる。ドイツ国債は、以前から資金の逃避先とみなされている上、ECBの債券購入によって、さらに需要が高まっている。
 
 しかし、こうした不安定さの原因は、欧州各国の選挙が最大の関心事だった今年の初めごろのようにユーロ圏の中にあるのではない。今の不透明感の源は米国だ。ホワイトハウスが混乱し、インフレ指標が弱いため、連邦準備制度理事会(FRB)が金利の引き上げを続けるかどうかに対する疑念が高まっている。
 
 一方、英国は欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)による政治経済的な問題への対応に苦慮している。こうした状況が、ユーロをドルやポンドに対して上昇させているとみられる。
 
 何がECBの懸念を払拭(ふっしょく)できるだろうか。米国の経済指標の改善は、ドル押し上げに手を貸し、政治ドラマが成長の妨げにならないという安心感を強めるかもしれない。特に米国のインフレに勢いがつけば、市場は金利上昇の可能性が高まったと考えるだろう。今週、ジャネット・イエレンFRB議長がジャクソンホールでの経済シンポジウムで何を話すかは、ドラギ総裁の発言と同じほどの重さを持つ可能性がある。
 
 残念だろうが、こうした状況のためECBがユーロに影響を与えることは難しそうだ。そして、当面はユーロ高から逃れることもできそうにない。

出典:Dow Jones

 

【追記】2017年9月1日

ECB当局者がユーロ高懸念、量的緩和縮小はまだ先か?

ロイター通信によると、対ドルでの急激なユーロ高を懸念する欧州中央銀行(ECB)当局者が増えており、資産買い入れ縮小が緩慢なペースとなる可能性が高まっている。事情に詳しい関係筋がロイターに明らかにした。

関係筋によると、2017年末までを期限としている量的緩和に関する討議は始まったばかりで、9月7日の次回理事会で何らかの決定をする可能性は非常に低いとのこと。

このような理由から現在のユーロ高相場もユーロ安へと今後大きく動きそうな気配です。

08月31日 19時38分 ECB当局者が急激なユーロ高懸念、量的緩和縮小が緩慢となる可能性、関係筋=ロイター

ロイター通信によると、対ドルでの急激なユーロ高を懸念する欧州中央銀行(ECB)当局者が増えており、資産買い入れ縮小が緩慢なペースとなる可能性が高まっている。事情に詳しい関係筋がロイターに明らかにした。

関係筋によると、2017年末までを期限としている量的緩和に関する討議は始まったばかりで、9月7日の次回理事会で何らかの決定をする可能性は非常に低い。

ユーロ高がインフレを抑制し、輸出への影響から成長を阻害することを懸念する一部当局者から、資産買い入れペース縮小を急速なものではなく緩慢なペースで行うことを求める圧力が高まっているという。

出典:FXニュースレター

09月01日 06時11分 DJ-【市場の声】ECB、金融緩和解除の決断引き延ばす可能性も

ノルデアの欧州担当チーフアナリスト、ホルガー・サンデ氏は、欧州中央銀行(ECB)が経済動向の分析にまだ時間をかけ、10月を待ってから新たな政策措置を示す可能性がある、とみている。

 8月はユーロ圏のインフレ率が市場予想をやや上回った。それでもサンデ氏によると、ECBは2%弱のインフレ目標を達成できる環境を整えるため、極めて緩和的な金融政策姿勢を「可能な限り長く」維持したいと考えている。

 サンデ氏は9月のECB政策理事会について、10月に決断する見通しを示唆することで段階的な金融緩和解除に向けて市場参加者に心の準備を促すだろうと述べた。

出典:Dow Jones

 

【追記】2017年9月2日

今後はユーロ高の局面では「ユーロ高けん制発言」が増える見通し

ユーロ相場はオーストリア中銀総裁発言を受け1.20ドル台直前まで上昇しユーロ高となったが、一部通信社が「ECBは12月までにテーパリング計画を完全には準備出来ない可能性がある」などとのECB関係筋発言を報じたことにより、ユーロ高からユーロ安へ急反落に転じた。

今後は、ユーロ上昇局面では、関係者からの「ユーロ高けん制発言」が増える見通し。

09月01日 23時38分 ECB関連報道受け、ユーロは激しい上下動=1日NY外為

ユーロ相場は、ECB関連報道を受けた激しい上下動を継続。オーストリア中銀総裁発言を受け1.19ドル台前半に切り返し、米雇用統計発表後には1.19ドル台後半に続伸し1.20ドル台乗せを窺う展開となったが、一部通信社が「ECBは12月までにテーパリング計画を完全には準備出来ない可能性がある」などとのECB関係筋発言を報じたことにより、急反落に転じた。市場では、今後も、ユーロ上昇局面では、かかるユーロ高けん制の為の報道が報じられる公算が大きいとの声が出ている。

出典:FXニュースレター

 

ユーロ圏経済やECBはユーロ高懸念も強気相場が続くユーロ

このように、ユーロ高はユーロ圏経済にとってマイナスであるという理由から、これ以上のユーロ高はユーロ圏にとって歓迎できるものではありません。

また、BNPパリバは9日のリポートで、欧州中央銀行(ECB)が最近のユーロの上昇を懸念する可能性が高いと述べました。ECBはまだユーロ安誘導の口先介入を行っていませんが、ユーロの上昇が「最終的に緩和策解除を遅らせる可能性がある」と指摘しています。

このような理由により、現在上昇中のユーロドル ですが、まだまだ為替市場はユーロドルの上昇を期待しているようです。

しかし、実際にはECBドラギ総裁の発言を先読みしているところがあり、将来的にはユーロドルの下落シナリオの方が強いでしょう。
 → ユーロが急落 今後ユーロドル売りを強くおすすめする2つの理由
 → ついにユーロ高終了?ECB議事録のユーロ高懸念受けユーロ安へ

ジャクソンホール会議がユーロ安のターニングポイントになるか注目

8月25日のジャクソンホール会議では、2014年以来の講演に臨むドラギ総裁に再び注目が集まりそうです。

関係筋によると「金融政策に関する新たなメッセージは打ち出さない」との話ですが、想定外のサプライズ発言も考えられるため、ジャクソンホール会議のECBドラギ総裁講演には大きな注目が集まっています。

さらに、米商品先物取引委員会(CFTC)によると、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)国際通貨市場(IMM)では、ユーロの投機的な先物ポジション(非商業部門)は、8月8日時点で差引き+9万3685枚のネット・ロングとなり、2011年以来の最高を更新しています。今後はポジション整理によるユーロの戻り売りとロング取り崩しが優勢になった場合、大きなユーロ安相場となる可能性が高いのです。

長期投資運用として、スワップが高く魅力的なため、長期投資としてユーロ/ドルの売り建玉を持つのがおすすめです。

ユーロドルの日足チャートからもそろそろ天井の気配

下のユーロドルの日足チャートを見て下さい。

現在、急上昇を続けているユーロドル。
過去の高値「8/24 1.17138」や「5/3 1.16160」を超えています。

ユーロドルでは、テクニカルチャートでユーロ高の過熱シグナルが点灯しており、チャート上ではユーロ安ドル高のシグナルからユーロ下落が予想されています。

ユーロチャート

ポンドのように、ユーロ高もついに終了の見通し予想

モルガン・スタンレーのアナリストによると、欧州企業の収益予想修正に関するリビジョンレシオは5月半ばには7年ぶりの高水準にあったものが、ユーロ上昇に伴い最近になって11カ月ぶりの低い水準に下がったそうです。ユーロ高ドル安が続けば、7-9月期(第3四半期)には欧州企業にとって一段の問題になりかねないと警戒しています。

その理由として、これまでユーロ圏景気を上昇させてきたのは他でもないユーロ安であり、現在のユーロ高が今後も続くとユーロ経済に大きな影響があり、ユーロの好景気がストップすると予想できるからです。

欧州ユーロ圏の企業にとってはユーロ高ドル安になると輸出品の競争力が低下し、米国での売上高をユーロに替えた時の金額が少なくなるという理由から、BNPパリバのストラテジスト、アンキット・ギーディア氏は「ユーロ上昇は、ユーロ圏の株、特に大型株にとって明らかなリスクだ」と述べています。

実際、18日発表のドイツ7月ZEW景況感指数・期待指数が2カ月連続の低下となっており早くもユーロ高の影響がユーロ経済を引っ張るドイツに出てきています。実際のユーロ圏の情勢、経済状況を考えますとユーロは近いうちに長期的なユーロ安に向かうと予想します。

長期投資運用として、スワップが高く魅力的なため、長期投資としてユーロ/ドルの売り建玉を持つのがおすすめです。

ユーロドルはスワップが高く長期運用向き

ではなぜ、私が長期投資運用として、ユーロドルをおすすめするのかお話しします。

その理由はズバリ、スワップが高くて魅力的だからです。

現時点で、

  • ユーロドル売り 63円

です。

これがどのくらい魅力的かと言うと、高いスワップで有名な「NZドル円」「豪ドル円」「ドル円」と比べてみるとよくわかります。

  • NZドル買い 43円
  • 豪ドル円買い 41円
  • ドル円買い 43円

どうですか?
逆に、「ドル円」の高さにビックリした人がいるんじゃないでしょうか?

ちなみに、ポンドドルの「売り」もスワップが高いという理由で人気です。

  • ポンドドル売り 45円
ポンドドルの売りもおすすめです。別記事にまとめますので、そちらを読んでみて下さい。
 → ポンドドル売り予想 チャート推移から長期見通しはポンドドルの売りで決まり

このように、スワップが高くて魅力的なので、今後のユーロドルの下落相場では、ユーロドルの売りを長期で持つことは運用の観点からみてとても魅力的です。

ユーロドル売りを強くおすすめする2つの理由

このように、ドル安やポンド安の流れの中で消去法的に買いが集まりユーロ高となっているユーロドル相場ですが、私はユーロドルポンドドルの売りを強くおすすめします。その理由として、

  • 今後の見通しとして長期的な下落相場が期待できる
  • 実はスワップが高く魅力的

という2つの理由があるからです。

【まとめ】ポンドは下落したのに、なぜユーロ高だけ続くのか?理由は…

年初来からユーロ高は続き、対ドルで1.190ドルと年初来高値を付けたほか、イギリスポンドに対しては7年ぶりの高値となっています。今の不透明感の源は米国でホワイトハウスが混乱し、インフレ指標が弱いため、連邦準備制度理事会(FRB)が金利の引き上げを続けるかどうかに対する疑念が高まっています。

一方、イギリスは欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)による政治経済的な問題への対応に苦慮している。こうした状況が、ユーロをドルやポンドに対して上昇させてユーロ高相場をつくっている理由とみられています。

しなしながら、ECB理事会議事録要旨では「ユーロが上昇し過ぎるユーロ高リスクを懸念」との見解を受けユーロドルは一時1.1663ドル近辺へ一段安へ。ユーロ/円は一時128.54円近辺へと一段安へ推移しました。

すでにユーロ/ドルなどでは、テクニカルチャートでユーロ高の過熱シグナルが点灯しており、チャート上ではユーロ安ドル高のシグナルが出ています。

今週25日のドラギ総裁によるジャクソンホール会議講演では間接的なユーロ高牽制が注目されています。

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