アメリカ利上げする?低失業率で低インフレ率では利上げ無理?

アメリカ利上げ

アメリカの失業率は過去12カ月間で4.9%から4.3%に低下した。失業率が自然水準を下回り、インフレが示唆されたかもしれないときには、金利を引き上げようとする。現在の低金利は利上げを継続するというFRBの計画の根拠となっている。

しかし、現実には、アメリカのインフレ率はあまりにも低い。それ故に、一部のFRB当局者は、失業率を低下させ続けたり、利上げのペースを鈍化させたりする余裕はあるのだろうか?とも考えている。

ちなみにFRBは2015年以降で4回の利上げを実施、年内にあと1回、来年にあと3回の利上げを予定しています。



アメリカ利上げする?失業率低く、低インフレ率では利上げできない?

米国の失業率は過去12カ月間で4.9%から4.3%に低下した。その低下に伴ってインフレ率は本来なら上昇するはずだが、基調インフレの指標――食品とエネルギーを除いたコア個人消費支出(PCE)価格指数――は同期間に1.7%から1.5%に低下した。

失業率が自然水準よりも高いとき、FRB当局者には借入コストを低く維持して失業率を下げようとする傾向がある。その一方で失業率が自然水準を下回り、インフレが示唆されたかもしれないときには、金利を引き上げようとする。現在の低金利は利上げを継続するというFRBの計画の根拠となっている。

しかし、インフレ率があまりにも低いという事実によって一部のFRB当局者は、失業率を低下させ続けたり、利上げのペースを鈍化させたりする余裕はあるのだろうかとも考えている。FRBは2015年以降で4回の利上げを実施、年内にあと1回、来年にあと3回の利上げを予定している。

08月29日 14時27分 DJ-【焦点】米失業率、低下が続くのは朗報か凶報か

米国の失業率は16年ぶりの低水準である4.3%に低下したが、まだ下がるかもしれない。

 問題は、米国経済が依然として生産能力を下回っており、まだ十分な持続余地があるという意味なので朗報なのか、それとも米国経済は過熱に近づいており、厄介な状況に向かっているということを示す凶報なのかだ。

 サンフランシスコ地区連銀のある研究では、過去100年間の失業率の「自然」水準――均等にバランスの取れた経済拡張であることを示す水準――は4.5~5.5%という比較的狭い範囲で変動してきたことが分かった。失業率がそれを大幅に上回ると景気後退を意味し、大幅に下回るとインフレかその他の景気の過熱が進んでいるということ示している可能性がある。現在、失業率はその水準を4カ月連続で下回っているが、景気が過熱しているという明らかな証拠はない。

 米国経済の構造的変化はこの理論上の自然失業率を変更し得る。つまり、経済のバランスを崩すことなく失業率が自然水準を下回る余地があるかもしれないのだ。その一因として高齢化がある。若い労働者よりも比較的高い訓練を受け、仕事への定着率が高い年配の労働者の失業率は低い傾向にある。今や中高年が労働人口に大きな割合を占めているので、米国経済はより低い失業率に対処できるのかもしれない。

 シカゴ地区連銀のエコノミストらは2015年、高齢化した労働人口によって失業率の自然水準が、米連邦準備制度理事会(FRB)当局者や米議会予算局(CBO)の算出よりもかなり押し下げられてきた可能性があると述べた。FRBやCBOの試算のひとつでは、2017年第4四半期には失業率の自然水準が4.1%まで下がる可能性があるとしている。

 他の要因が作用している可能性もある。グローバリゼーションが、広範なインフレ傾向に影響を及ぼすことなく米国の失業率が押し下げる一因となっているかもしれない。米国の労働者は今や世界中の労働者と競争している。中国やその他の開発途上国にあふれる低賃金労働者は10~20年前にはなかった形で、米国の賃金と物価を抑制している可能性がある。同様にハイテクも失業とインフレの相互作用に変化をもたらしている可能性がある。最新鋭の倉庫管理に高度なロボット工学を利用している米アマゾンは、最近買収したホールフーズで大幅な値下げを計画している。

 シカゴ地区連銀のチャールズ・エバンズ総裁はあるインタビューで「デジタル技術は非常に前向きかつ広範な形で工場やオフィスに大々的に進出している」と述べた。「競争は考えてもみなかったところで始まっているのではと考えさせられる。さまざまな形の競争は価格差を調整するだろう」

 これはFRBで注目の話題となっている。というのも、インフレの動向が、FRB当局者が見込んでいた低失業率のときのそれと異なっているかだ。米国の失業率は過去12カ月間で4.9%から4.3%に低下した。その低下に伴ってインフレ率は本来なら上昇するはずだが、基調インフレの指標――食品とエネルギーを除いたコア個人消費支出(PCE)価格指数――は同期間に1.7%から1.5%に低下した。

 失業率が自然水準よりも高いとき、FRB当局者には借入コストを低く維持して失業率を下げようとする傾向がある。その一方で失業率が自然水準を下回り、インフレが示唆されたかもしれないときには、金利を引き上げようとする。現在の低金利は利上げを継続するというFRBの計画の根拠となっている。しかし、インフレ率があまりにも低いという事実によって一部のFRB当局者は、失業率を低下させ続けたり、利上げのペースを鈍化させたりする余裕はあるのだろうかとも考えている。FRBは2015年以降で4回の利上げを実施、年内にあと1回、来年にあと3回の利上げを予定している。

 ダラス地区連銀のロバート・カプラン総裁によると、失業率の自然水準は過去の平均よりも恐らく低くなっている。一方、通常は低失業率に関連する賃金や物価の上昇圧力がハイテクによる変革とグローバリゼーションによって弱まっているという。同総裁は失業率が低下し続けるとみている。

 出典:Dow Jones

 

【追記】2017年8月31日

インフレ率が低水準で推移 世界経済の価格決定力が要因

アメリカのダラス地区連銀のロバート・カプラン総裁は、近年のインフレ傾向について発言。

グローバル化や技術進歩による破壊的変化といった、構造要因が影響し、そのせいで企業の価格決定力は過去に見ないほど弱くなっており、企業が人間を技術に置き換えているだけでなく、消費者が技術を利用して最安価格を探せるようになったほか、古いビジネスモデルに取って代わる新しいビジネスモデルが急速に発達しつつあるとの見解を述べた。

また、「私は毎月30人以上の最高経営責任者(CEO)と意見を交わしており、ダラス連銀ではさまざまな企業調査を行っている。あらゆる経済モデルに目を通し、連銀内外のエコノミストとも話している。インフレ率は本来の水準よりも低く推移していると思う。構造要因の影響がこれまで以上に強いとみられることがその一因だろう。」と述べた。

08月30日 12時37分 DJ-低インフレは構造的要因が影響=ダラス連銀総裁インタビュー

 米ダラス地区連銀のロバート・カプラン総裁は25日、カンザスシティー地区連銀がワイオミング州ジャクソンホールで開いた年次経済シンポジウムの合間にウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)のインタビューに応じ、ハリケーン「ハービー」や金利見通しなどについて語った。以下はその抜粋。

 <WSJ:ハリケーン「ハービー」はテキサス州や米国の経済にどんな影響を与えると思うか>

 カプラン氏:現時点で早まった判断はしたくない。連邦準備制度理事会(FRB)はまず第一に、人々が十分な現金を保有し、銀行が十分な現金を備えられているよう万全を期し、現金需要の急増に備えている。さらに、真っ先に対応する州内全ての要員と緊密に連携し、彼らの救援・復興活動を全面支援する。事態を極めて深刻にとらえており、積極的に準備を進めているところだ。

 <WSJ:金融政策についてだが、インフレ指標がどのような状態になれば追加利上げを支持できるか>

 カプラン氏:インフレには景気循環的な要素がある。つまり、失業率などスラック(需給の緩み)を示す指標がこれほど低いと、通常は賃金や物価の上昇圧力が増すものだ。重要なのは、そこにタイムラグがあることだ。インフレ要因は増大しつつある可能性が高い、という見方は変わっていない。

 だが私が言いたいのは、それが従来よりも目立たない形で増大しつつあるということだ。グローバル化や技術進歩による破壊的変化といった、構造要因が影響している。そのせいで企業の価格決定力は過去に見ないほど弱くなっているようだ。企業が人間を技術に置き換えているだけでなく、消費者が技術を利用して最安価格を探せるようになったほか、古いビジネスモデルに取って代わる新しいビジネスモデルが急速に発達しつつある。

 私は毎月30人以上の最高経営責任者(CEO)と意見を交わしており、ダラス連銀ではさまざまな企業調査を行っている。あらゆる経済モデルに目を通し、連銀内外のエコノミストとも話している。インフレ率は本来の水準よりも低く推移していると思う。構造要因の影響がこれまで以上に強いとみられることがその一因だろう。

 もう1つ問題なのは、中立金利がこれまでに見てきた水準よりも低くなっている可能性が高いことだ。中立金利は恐らく例えば3%というよりもむしろ2.25%、2.5%の方に近いと思う。これは、1.00~1.25%という現行政策金利は人々が考えているよりもやや中立金利に近い水準であることを意味する。つまり、金融政策は人々が考えているほど緩和的ではないということだ。

 私は今年に入って2回の利上げを実施したことに満足しており、2回とも利上げに大賛成だった。私がここで言いたいのは、現在の政策金利が従来よりも中立金利に近いことやこれらの相反する要因の存在がインフレに影響している、ということだけだ。年内の再利上げを支持しないと言っているわけではない。だが、われわれは忍耐強く対応できると思う。2%のインフレ目標達成に向けて前進しつつあることがうかがえる新たな情報を見たい

 その一方で、バランスシートの縮小については極めて近いうち(very soon)に開始すべきだと確信している

 <WSJ:「極めて近いうちに」とは9月のことか>

 カプラン氏:極めて近いうちに始めるべきだと思う。次に可能な機会にバランスシートの縮小プロセスを開始すべきだ。

 <WSJ:財政を巡る民主・共和両党間の対立などは今後、バランスシートに関する総裁の見解に影響するか>

 カプラン氏:ありとあらゆることを考慮する。従って、政府機関閉鎖や政府債務上限などについてワシントンで議論されていることは注意深くモニターしなければならない。だが、バランスシートの縮小を極めて近いうちに始めるべきというのが私の基本的な考えだ。

 <WSJ:失業率はどこまで下げられると思うか。自然失業率の水準はどれくらいか>

 カプラン氏:ダラス連銀の予測に基づくと、米経済が今年いっぱい2%をやや上回る成長ペースを維持すれば、一般的に使用されている「U-3 」失業率も広義の失業率「U-6 」も低下し、雇用市場のスラックは引き続き縮小すると推察される。

 自然失業率については、経済モデルによると現在の失業率より高い。つまり、賃金や物価の上昇圧力が高まってもおかしくない。自然失業率の具体的な数字を言うつもりはない。これまでなじんできた水準より低いと思う、とだけ言っておこう。世界経済と米経済の構造が変わったことが大きな原因だ。こうした構造変化が起きた場合、経済モデルではとらえきれないこともあると思う。

 出典:Dow Jones

 

【追記】2017年9月1日

失業率低下と賃金インフレ上昇「フィリップス曲線」が崩壊?FRBが懸念

ある在NY金融筋は、「ジャクソンホール会議に蝟集したFRB高官を悩ます問題の核心が、過去数十年にわってインフレを予想する上で用いてきた『2つ』の前提条件がもはや機能していないのではないかという疑問に集約した」と打ち明ける。

過去数十年にわたりインフレを予想する上のツールであった「2つ」の前提条件、1)中央銀行のマネタリーベース拡大と消費者物価の上昇との因果関係、2)失業率低下と賃金インフレ上昇という所謂「フィリップス曲線」―が崩れつつあるのだ。

インフレは長期にわたってアンダーシュートし、物価は西側世界のあらゆる地域で低迷している。さらに「人口動態」など構造要因が低インフレに一定の役割を果たしている可能性が高い。これにデジタル技術の進化が低インフレに拍車をかける。

08月31日 23時25分 【Market Winコラム】崩れたフィリップス曲線とマネー物価の因果

ある在NY金融筋は、「ジャクソンホール会議に蝟集したFRB高官を悩ます問題の核心が、過去数十年にわってインフレを予想する上で用いてきた『2つ』の前提条件がもはや機能していないのではないかという疑問に集約した」と打ち明ける。

過去数十年にわたりインフレを予想する上のツールであった「2つ」の前提条件、1)中央銀行のマネタリーベース拡大と消費者物価の上昇との因果関係、2)失業率低下と賃金インフレ上昇という所謂「フィリップス曲線」―が崩れつつあるのだ。

これら「2つ」の前提に立てば、インフレは現時点で上昇しているはずだが、そうはなっていない。むしろ、米FRBが重視するコアインフレ率は59ヶ月にわたって目標の2%を下回り、6月には1.4%に一段と低下した。
しかるに今年のジャクソンホール会議のマーケットの初期反応は、イエレンFRB議長が金融政策について言及しなかったのにハト派的な勝手解釈に失望的なドル売りとなった。

低インフレ時代は、労働組合の衰退や非正規労働への移行が労働者の賃金交渉力を低減させ、賃上げ率を損なっている事情もあろう。
さらに、生産性向上に帰するハズのデジタル革命の進化が、実は低インフレと生産性伸び鈍化を招いている可能性、何より物価統計システムの時代錯誤があるかも知れない。

そこで今年のジャクソンホール会議から導きだされる命題の一つに、セントラルバンカーは物価データの収集方法を取り急ぎ見直し、物価統計システム向上に資源を投入すべきだ。

例えば、スマートホーンなど携帯電話の問題がある。無料通信が今年の個人消費支出(PCE)指数を押し下げていることに留意すべきである。
「非常に興味深いことに、急速なデジタル革命が経済システムの生産能力を予想外の形で鉱大しつつ、より大きなトレンドを象徴している」

それによって、経済学者や統計学者が理解に努める価絡シグナル、すなわち指数が変化している。統計システムは20世紀の産業界で発展し、モノとサービスは具体的な価格とそれに見合う品質を持っていたが、今や統計学者は製品品質の目覚ましい変化の影響を測定するのに苦労している。

例えば、「400ドルのスマートホーン等が1年前の同価格の製品よりも格段に優れたサービスをある日突然、提供する。
さらには、消費者が無料アプリのダウンロードや無料サイバーサービスの利用と引き換えにテクノロジー会社に自らのデータを無料で提供できるバーター取引などがそうした概念に当たる」(英FT紙)。

物価統計からこぼれ落ちているスマートホーン等IT(情報技術)デジタル化の進化に伴う物価を取り巻く要素変質は今や甚大な問題となっている。こうしたデジタル化の進化は21世紀の経済活動で大勢を占めるだけでなく、価格シグナルに甚大な影響をもたらす。

よって、経済学者は現在データを割り引いて考える必要がある。実際、「公式統計で示される生産性の伸び率は2010年以前の40年の平均は2.0%だったが、2011年以降、年率0.6%に過ぎないことだ」(英FT紙)。

一部FRB高官は低インフレの理由を、短期的な歪みに帰している。例えば、サンフランシスコ連銀ウィリアムズ総裁は携帯電話の料金を原因の一つに挙げ、他の高官は医療費の減少を指摘している。
しかし、短期的な問題だけで全てを説明できないのはもはや明白だ。

インフレは長期にわたってアンダーシュートし、物価は西側世界のあらゆる地域で低迷している。さらに「人口動態」など構造要因が低インフレに一定の役割を果たしている可能性が高い。これにデジタル技術の進化が低インフレに拍車をかける。

 出典:FXニュースレター

 

【追記】2017年9月6日

FRB追加利上げに慎重な声が関係者から相次ぐ

米ミネアポリス地区連銀のニール・カシュカリ総裁は5日、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが経済に実害を与えている可能性があると語り、利上げに反対する姿勢をあらためて強調した。カシュカリ氏は連邦公開市場委員会(FOMC)の投票メンバー。FRBは今年に入り2回利上げしたが、2回ともただ1人、反対票を投じた。

また、米連邦準備制度理事会(FRB)のラエル・ブレイナード理事は5日、2%のインフレ目標の達成が「長らくできていない」という問題の克服を確信できるまで、FRBは追加利上げに慎重であるべきとの考えを示した。

09月06日 05時08分 DJ-利上げ、経済に実害の可能性も=ミネアポリス連銀総裁

米ミネアポリス地区連銀のニール・カシュカリ総裁は5日、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが経済に実害を与えている可能性があると語り、利上げに反対する姿勢をあらためて強調した。

 カシュカリ氏は連邦公開市場委員会(FOMC)の投票メンバー。FRBは今年に入り2回利上げしたが、2回ともただ1人、反対票を投じた。

 カシュカリ氏はこの日、ミネソタ大学で開かれた対話集会で、価格圧力の長期低迷と賃金の伸び悩みに利上げが影響している可能性があるとの見方を示した。「金融政策がわれわれの想定通りに作用している可能性がある」とし、利上げが実際に景気を鈍化させた可能性があると指摘。また利上げの実績と見通しを踏まえると、物価上昇率が低過ぎるのは「驚くべきではないのかもしれない」と話した。

 その上で「われわれの着手した、早まった利上げは無償ではない」と語り、予想外の代償を支払っていることを示す証拠から「利上げが実害を与えている可能性がある」と述べた。

 出典:Dow Jones

09月05日 22時13分 DJ-FRB、追加利上げは慎重に=ブレイナード理事

米連邦準備制度理事会(FRB)のラエル・ブレイナード理事は5日、2%のインフレ目標の達成が「長らくできていない」という問題の克服を確信できるまで、FRBは追加利上げに慎重であるべきとの考えを示した。

 ブレイナード理事はニューヨーク経済クラブでの講演向け原稿で「この1年だけでなくかなり長い間、物価上昇目標を達成できずにいる。私自身の考えでは、インフレが目標達成への道を順調に進んでいると自信が持てるようになるまで、金融政策の追加引き締めには慎重になるべきだ」と述べた。

 7月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比1.4%にとどまり、FRBが目標とする2%を大幅に下回った。

 ブレイナード理事は「問題なのは、資源の稼働率が大幅に改善しているにもかかわらず、物価上昇率がわれわれの目標を5年連続で下回ったことだ」と指摘した。

 最近の統計でみられた低いインフレ率については、コアのインフレ率が抑えられていることが原因かもしれないと注意を促した。コアインフレの低迷は、インフレ率が目標を下回る状況の持続を示唆する。

 ブレイナード理事は「その場合、フェデラルファンド(FF)金利をより段階的に引き上げるのが賢明だろう」と述べた。

 出典:Dow Jones

 

【追記】2017年9月16日

アメリカFRB12月利上げ再燃への誘導は時期尚早

14日の米景気指標からマーケットでは年内の米利上げへの思惑が若干頭をもたげてきたが、現時点では時期尚早と言わざるを得ない。実際、マーケットが14日時点で織り込んでいる年内の米利上げ確率は40%程度から50%程度に上がっただけで、これなら間違いないとされている75%以上には程遠い。

アメリカでは足元の米景気指標から年内利上げ観測再燃とまで誘導するのは無理があり、ドル強気派がどこまで利上げをテーマにドル買いを進められるかは疑問視される。

09月15日 13時55分 [フォーカス] 年内米利上げ再燃への誘導は時期尚早 米景気の実勢が読みにくく 

14日の米景気指標からマーケットでは年内の米利上げへの思惑が若干頭をもたげてきたが、現時点では時期尚早と言わざるを得ない。実際、マーケットが14日時点で織り込んでいる年内の米利上げ確率は40%程度から50%程度に上がっただけで、これなら間違いないとされている75%以上には程遠い。

14日発表で材料となった米8月消費者物価指数。総合では前年比+1.9%と7月の+1.7%や市場予想の+1.8%を上回り、5月の水準に並んだ。予想比上振れしたが、内訳を見ると、ガソリン価格が前月の横ばいから6.3%上昇し、1月以来の大幅な値上がりに。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は前年比+1.7%と5月以降4カ月連続で変わらず、FRBがインフレ目標とする2%を引き続き下回っている。しかも、単月で判断されることはない。これまで単月で上振れて、翌月から元の水準に戻ったケースは少なくない。単月では実勢を把握できない。

また、労働省が14日発表した9日までの週の新規失業保険申請件数は、前週比1.4万件減の28.4万件と、市場予想の30万件ほど悪くはなかった。しかし、市場関係者によると、現時点でハリケーンによる影響は正確に把握できないとされる。9日までの統計は前週末に上陸したイルマにより、一部の機関が営業停止の状況に置かれている。フロリダとジョージア、サウスカロライナ、バージン諸島は推計値だったとみられていることで、実態を正確に把握するのは難しい状況にあると指摘されている。正確なデータは、米9月雇用統計で見る必要がある。

 このように足元の米景気指標から年内利上げ観測再燃とまで誘導するのは無理があり、ドル強気派がどこまで利上げをテーマにドル買いを進められるかは疑問視される。

 出典:FXニュースレター

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