アメリカ株式市場は12月利上げとトランプ税制改革で高値更新?

アメリカ株式市場

アメリカ株式相場は上昇の一途をたどっている。
S&P500種指数は6月30日以来4%上昇し、8四半期連続で値上がりした。
ダウ工業株30種平均は同4.9%高で、こちらも1997年以降で最長となる8四半期連続の上昇となった。年初来の上昇率は13%に達した。



アメリカ株式市場は12月利上げとトランプ税制改革で高値更新か?

銀行株を押し上げているのは利上げ観測だ。大手米銀で構成されるKBWナスダック銀行株指数は9月に6.8%上昇し、上昇率はS&P500種指数の1.9%を上回った。S&P500種指数を構成する工業銘柄は3.8%の上昇。現行税率が比較的高いため税制改革の恩恵が特に大きいと考えられる小型株の値動きを示すラッセル2000指数は6.1%上昇した。

ゴールドマン・サックスのエコノミストは25日付のリポートで税制改革案について、税率が1ポイント下がるごとにS&P500種指数の1株当たり利益(EPS)は1ドル増えるとの推計を明らかにした。また、税率が特に高い銘柄のバスケットは年初からほぼ一貫してS&P500種指数をアンダーパフォームしていたが、22日までの2週間に上昇したという。

JPモルガン・チェースも9月初めの調査リポートで、「今こそ税制改革に備えたポジションを取る好機だ」と指摘。さらに、議会が税制改革案成立に向けて前進すれば、投資家は新興国株から米国株へ、グローバル企業から国内型企業へ、大型株から中小株へシフトするとの見通しを示した。

10月02日 15時41分 DJ-【焦点】復活する「トランプ相場」、利上げと税制改革に期待

 「トランプ相場」が復活しつつある。米経済の力強さに対する信頼感が再び高まったほか、トランプ政権が推進する親ビジネス政策への新たな期待が広がっているためだ。

 米株式相場は上昇の一途をたどっている。S&P500種指数は6月30日以来4%上昇し、8四半期連続で値上がりした。ダウ工業株30種平均は同4.9%高で、こちらも1997年以降で最長となる8四半期連続の上昇となった。年初来の上昇率は13%に達した。

 足元の金融市場の動きは、トランプ氏の大統領選勝利の後にしばらく続いた「トランプトレード」が再来したかのようだ。銀行株や工業株が買われ、小型株が過去最高値圏で推移する一方、米国債のほか債券の代替となる株式が売られている。また、年初から下落してきたドル相場は持ち直しつつある。

 こうしたトレードの根底にあるのは、企業のファンダメンタルズ(基礎的諸条件)や経済指標の改善と政策に対する期待感だ。企業業績は引き続き堅調で、政策変更にかかわらずこれが相場の支援材料になるとの声もある。一方、米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ観測が再燃する中、銀行株の魅力が高まりつつある。さらに、共和党の税制改革案が果たして議会を通過するのか懐疑的な見方はあるものの、先週27日に同案が提示されたという事実を受け、投資家は企業業績の改善への期待を抑えられずにいる。

 こうした展開は、バリュエーション(投資尺度)の高さや債券利回りの上昇が懸念されるにもかかわらず、株価は足元の最高値圏からさらに上昇する可能性があると投資家が考える新たな理由になるかもしれない。だが、インフレ加速の兆しが現れ始めた上に税制改革の概要が示されたからといって、株高がこの先も続く保証はない。

 米大統領選後に主要株価指数を過去最高値に押し上げたトランプ相場は今年に入って失速した。強弱材料が混在する経済指標を受けて米景気回復の強さに疑問が浮上する一方、トランプ政権の目玉法案の成立が議会で行き詰まる中、新たな経済対策への期待は後退した。多くの投資家やアナリストは、トランプ大統領就任100日目までにトランプトレードは終わったようだと指摘した。

 シャールズ・シュワブ・インベストメント・マネジメントの株式部門最高投資責任者(CIO)、オマー・アギラー氏は「市場はこれから起きることについて、ここ1カ月で完全に考え方を変えたようだ」とし、工業株や金融株など、景気回復時に大きく上昇する傾向のあるセクターがこれからアウトパフォームするとの見方を示した。

 銀行株を押し上げているのは利上げ観測だ。大手米銀で構成されるKBWナスダック銀行株指数は9月に6.8%上昇し、上昇率はS&P500種指数の1.9%を上回った。S&P500種指数を構成する工業銘柄は3.8%の上昇。現行税率が比較的高いため税制改革の恩恵が特に大きいと考えられる小型株の値動きを示すラッセル2000指数は6.1%上昇した。

 ゴールドマン・サックスのエコノミストは25日付のリポートで税制改革案について、税率が1ポイント下がるごとにS&P500種指数の1株当たり利益(EPS)は1ドル増えるとの推計を明らかにした。また、税率が特に高い銘柄のバスケットは年初からほぼ一貫してS&P500種指数をアンダーパフォームしていたが、22日までの2週間に上昇したという。

 JPモルガン・チェースも9月初めの調査リポートで、「今こそ税制改革に備えたポジションを取る好機だ」と指摘。さらに、議会が税制改革案成立に向けて前進すれば、投資家は新興国株から米国株へ、グローバル企業から国内型企業へ、大型株から中小株へシフトするとの見通しを示した。

 これまでと一転してトランプ相場が復活した理由として、FRBが年内あと1回利上げするというコンセンサスを挙げる向きもある。

 9月の連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表されたFRB理事と地区連銀総裁の金利見通しでは、16人中12人が年内に少なくともあと1回の利上げを見込んでおり、大半が来年は3回以上の利上げを予想していることが明らかになった。

 これはFRBの利上げ見通しが後ずれすると考えていた一部の投資家を驚かせた。CMEグループのデータによると、フェデラルファンド(FF)金利先物市場が見込む年内追加利上げの確率は現在およそ83%で、9月FOMC前の約50%から急上昇している。

 米国債にとってはこうした利上げ見通しが重荷となっている。8月末時点で2.122%だった10年物米国債利回りは29日に2.328%をつけた。公益株は配当が相対的に高いことから債券の代替投資先と位置づけられているが、S&P500種公益株指数は同じ期間に3%下落した。

 一方、利上げ観測や景気回復期待が追い風となりがちなドル相場は持ち直している。主要16通貨のバスケットに対するドルの価値を示すウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)ドル指数は8月まで6カ月連続で下落していたが、9月は0.7%上昇した。

 もっとも、ここ2、3週間で相場が反転したとはいえ、懐疑的な見方が消えていないことを示す兆しは随所に見られる。足元の反転は循環物色の一環にすぎず、出遅れ感が目立っていた銘柄に押し目買いを入れる一方で、他のトレーダーも同じようなポジションを積み上げていてリターンが下がる可能性のある銘柄を売るチャンスだと指摘する向きもある。

 ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのチーフ投資ストラテジスト、マイケル・アローン氏は「まだ低成長、低金利、低インフレの環境にある」と述べた。

 資金フローからも投資家の不安がうかがえる。景気低迷時に最も高いリターンが得られるとの見方もあるIT(情報技術)株への資金流入が続いているのだ。ファンド調査会社EPFRグローバルのデータによると、IT株に投資するミューチュアルファンドや上場投資信託(ETF)は9月20日までの週に約10億ドル(約1100億円)の流入超となり、ITセクターとして過去2番目に多い流入額を記録した。
 
 ボストン・プライベート・ウェルスのシニア・ポートフォリオマネジャー兼チーフ市場ストラテジスト、ロバート・パブリク氏は「私が見てきた限りでは、一部のIT銘柄について完全に諦めてしまった様子はない」とし、IT株から金融株・工業株へという動きは今のところ「本格的なものではない」ように見えると述べた。

 S&P500種IT株指数は最近やや下がったとはいえ、依然として年初来26%高で、年初からの上昇率はS&P500業種別指数のうちトップだ。フェースブックやアップル、グーグルの親会社であるアルファベット、マイクロソフトなどの株価はいずれも年初来上昇率が2桁に達する。

 パブリク氏は「それぞれのデータが真実で、実際に世界の経済成長がやや加速しているのであれば、こうした成長のけん引役は引き続きアウトパフォームすると考えるのが当然だ」と語った。

 出典:Dow Jones

10月12日 10時26分 DJ-【コラム】米税制改革めぐる議論、見落とされている点とは

 トランプ政権と共和党議会指導部が先月、税制改革に関する「統一された枠組み」を発表して以降、税制案は富裕層に利益を与えるものだとの批判を沈めようと、双方は釈明に追われている。ドナルド・トランプ大統領は税制案の公表前、富裕層は「全く得をしない」と主張。ゲーリー・コーン国家経済会議(NEC)委員長もその後すぐに、「裕福な人への減税はない」としていた。

 彼らの主張には2つの問題がある。1つ目はそもそも間違っていることだ。現時点で想定されている計画では、富裕層に大きな恩恵が及ぶ。2つ目は、彼らの経済に関する見解に基づくと、それが問題にならないはずであることだ。トランプ氏のゴールは、政権当局者がいつも言っているように、経済成長を促すことだ。税制改革案がこの目標を達成すれば、いかなる税配分の変更よりも中間層にとって大きな意味があるはずだ。

 およそ40年前、経済学者のアーサー・オーカン氏は、経済問題の大半は平等と効率のトレードオフに行き着くと述べた。同氏の考えでは、生産性の高い労働者や企業に高い税率を課せば、貧富の差は縮小するものの、同時に労働や投資の意欲を削ぐ。

 民主党は伝統的に効率よりも平等を尊重する。共和党はその逆だ。

 トランプ氏は、成長を加速させ、富裕層よりも中間層に恩恵を与えるとする減税を確約することで、この殻を打ち破ろうとした。税制改革案の枠組みが公表された数日後、有力シンクタンクは、トランプ氏はこれに失敗したと指摘した。税政策センター(TPC)は、所得上位1%の世帯の税引き後収入は10年間に8.7%増える一方、中間の20%の世帯収入は0.5%増にとどまるとの分析を示した。

 だがこの共和党の税制案への批判は、複数の点において不完全だ。例えば、トランプ氏や共和党はそうならないだろうと話しているにもかかわらず、所得税の最高税率が39.6%から35% に下がることを前提にしている。また経済全般に与える影響についても、分析を先送りしている。
 
 しかしながら、この税制改革案の策定者が最優先課題だと述べているのは経済成長だ。米経済諮問委員会(CEA)のケビン・ハセット委員長は先週、ギリシャの左派政権やバラク・オバマ前大統領でさえも、今回の税制案の骨格である法人向け減税と控除削減が、経済全般にプラスの効果をもたらすと認めていると述べた。 同委員長は「法人税は総じて有害で、とりわけ米国にとってはそうだという世界的なコンセンサスに応じているだけだ」としている。

 減税の利点については長らく議論されており、懐疑派は過去に国内外で、なぜ減税が成長を押し上げなかったのかと問うている。その影響が一時的だというのが1つの理由だ。減税によって経済が3%拡大したと仮定する。これは10年間で経済成長率を年0.3%ポイント引き上げることになり、その後元の成長率水準に戻る。

 さらに言えば、人口動態やテクノロジー、景気循環や金融政策など他の影響要因から減税を切り離すことは不可能だろう。同じ理由で、財政刺激による影響も見極めることは困難だ。

 税政策センターのアナリストらは、この税制改革案は財政赤字の拡大による金利上昇を招き、民間投資の原資となるはずだった貯蓄が吸い上げられてしまう恐れがあるため、成長をそれほど促進しないとの見方を示している。だが、世界中で貯蓄があふれ、米国債利回りが2.3%程度にとどまる状況において、それは当てはまらないだろう。国際通貨基金(IMF)によると、先進国は政府債務が国内総生産(GDP)比で平均100%を上回る水準に膨らんでいるにもかかわらず、国債利回りは総じて低水準に張り付いている。

 シンクタンクのタックス・ファンデーションは、法人税率が20%となれば、いずれGDPを3.1%、賃金を2.6%押し上げると見積もる。

 同様に議論すべきテーマは、法人減税により、中間層がどの程度の恩恵を受けるかだ。税政策センターは減税による恩恵の80%は資本の所有者へと渡り、労働者に届くのは20%程度にとどまると推定する。

 しかし、一部の経済学者は、高水準の法人税率がいかに投資を抑制し、賃金上昇の源である生産性を下押しするか過小評価されていると指摘する。ミヒル・デサイ、フリッツ・ フォリーの両氏(ハーバード大学)とジェームズ・ハインズ・ジュニア氏(ミシガン大学)は、各国の状況を比較した2007年の論文で、法人減税の恩恵の45~75%は労働者に渡ると結論づけている。

 労働人口の高齢化を踏まえると、減税により足元で2%程度の成長トレンドを3%まで恒久的に引き上げるというトランプ政権の主張は大げさな約束であるのかもしれない。だが一時的な押し上げであっても、大半の家計にとっては生活水準の向上につながる。
 
 さらに、富裕層向けの利益は、成長の分け前を阻害することなく調整できる可能性がある。例えば、共和党が相続税廃止を撤回すれば、99%の家計には何の損失もなく、財政赤字の穴埋めや投資を一段と優遇するための原資が生まれる。

 とはいえ、最終案が富裕層に利益をもたらすのは間違いない。なぜなら、彼らが所有する企業の税金は引き下げられるからだ。その過程で労働者にも利益が行き渡れば、労働者にとっても問題はないかもしれない。こちらの方が、税制改革案の支持者がこれまで寄せ集めたいかなる論理よりも妥当なのではないか。 

 出典:Dow Jones

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