1月の米雇用統計を受け、アメリカ利上げは年4回へ拡大か?

米雇用統計

2018年1月の米雇用統計の発表を受け、アメリカの利上げは年4回へ拡大するのでは?という声が出始めています。

米雇用統計を受け、アメリカ利上げは年4回へ拡大か?

2日発表された米雇用統計は、米連邦準備制度理事会(FRB)にとって複数回の年内利上げ計画が正しい路線であることを裏付けるものでした。ただ、FRB当局者が利上げペースを加速させる必要性があると判断するかどうかは依然として明らかではない。

当局者は12月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、2018年の利上げは3回との見通しを示したが、その後に数人が年内4回の利上げ可能性を指摘している。

市場が織り込む年内4回の利上げ確率は雇用統計の発表後に21.9%へ上昇した。前日は19.6%だった。

2日の雇用統計を受け、当局者の中でも利上げに最も慎重な1人であるミネアポリス地区連銀のニール・カシュカリ総裁がすでに見解を変えつつあるようだ。同総裁は米経済専門局CNBCに対し、「賃金上昇が続けば、金利の軌道に影響を与えるかもしれない」と語った。

02月03日 06時07分 DJ-【焦点】堅調な米雇用統計、FRBは利上げ加速検討か 

 2日発表された米雇用統計は、米連邦準備制度理事会(FRB)にとって複数回の年内利上げ計画が正しい路線であることを裏付けるものだった。ただ、FRB当局者が利上げペースを加速させる必要性があると判断するかどうかは依然として明らかではない。

 当局者は12月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で、2018年の利上げは3回との見通しを示したが、その後に数人が年内4回の利上げ可能性を指摘している。

 短期的には、1月の雇用統計は次回3月の会合で追加利上げがあるとの大方の予想を打ち消すことはまずない。FRBは1月31日、2日間のFOMC会合を終え、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を1.25~1.50%に据え置いた。インフレが目標の2%へ向け上昇するとの確信を強めていることを示唆し、金利の「さらなる緩やかな調整」が正当化されるとの認識も示した。

 この日の雇用統計でFRB当局者がとりわけ安堵するのは、平均時給が前年同月比で2.9%増加し、09年6月以来の大幅な伸びとなったことだろう。

 今後何カ月かにわたって賃金上昇が維持されれば、低水準にある失業率や以前から事例が指摘されてきた労働力不足がようやく賃金統計に現れ始めた兆しとなり得る。インフレ率は過去5年の間、FRBが目標とする2%をほぼ一貫して下回っているが、賃金上昇によってインフレ率が押し上げられる可能性がある。

 そうなればFRB当局者は年内4回の利上げを予測するようになるかもしれない。

 賃金の伸び悩みは長年、FRB内でくすぶり続けてきた課題だ。ジェローム・パウエル新議長は11月に上院で行われた指名承認公聴会で、とりわけ注視しているのは賃金指標だと述べていた。

 シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のデータによると、市場が織り込む年内4回の利上げ確率は雇用統計の発表後に21.9%へ上昇した。前日は19.6%だった。

 2日の雇用統計を受け、当局者の中でも利上げに最も慎重な1人であるミネアポリス地区連銀のニール・カシュカリ総裁がすでに見解を変えつつあるようだ。同総裁は米経済専門局CNBCに対し、「賃金上昇が続けば、金利の軌道に影響を与えるかもしれない」と語った。

 1月の非農業部門就業者数は前月比20万人増加し、失業率は横ばいの4.1%となった。FRBは失業率4.6%を完全雇用とみなしている。この水準を大幅に下回れば労働市場が過熱している兆候となり得る。労働市場の過熱は急速なインフレ上昇を招きかねず、FRBは市場を不安定化させるほどの利上げでインフレを抑制しなければならないかもしれない。FRB関係者は12月の経済見通しで、失業率が年内に3.9%へ低下するとの予想を示していた。

 ただ、雇用統計からは慎重になるべき理由も読み取れる。

 労働参加率は3カ月連続で62.7%となり、低水準にとどまる可能性を示唆している。10年前の08年1月には66.2%だった。男性の労働参加率は69.2%で0.2ポイント上昇したものの、リセッション(景気後退)前の水準には遠く及ばない。女性の参加率は56.7%と、0.2ポイント低下した。

 パウエル氏は、特に働き盛りの男性の労働参加率にも注目すると述べていた。

 「これは、さらなるスラック(需給の緩み)があり、雇用市場に戻れる人がまだ多くいることを示唆する際立つ指標の一つだと思う」と、議長就任を承認する公聴会で指摘した。

 アフリカ系米国人の失業率は過去最低だった12月の6.8%から7.7%へ上昇した。

 FRB当局者は3月20・21日の次回FOMC会合までに、あと1回の雇用統計発表のほか、3種のインフレ統計について内容を検討することになる。

出典:Dow Jones(THE WALL STREET JOURNAL)

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