フィリップス曲線はもう役に立たない?失業率とインフレ率が崩壊

フィリップス曲線

過去数十年にわたりインフレを予想する上のツールであった「2つ」の前提条件、1)中央銀行のマネタリーベース拡大と消費者物価の上昇との因果関係、2)失業率低下と賃金インフレ上昇という所謂「フィリップス曲線」が崩れつつある。

世界では今、インフレは長期にわたってアンダーシュートし、物価は西側世界のあらゆる地域で低迷している。さらに「人口動態」など構造要因が低インフレに一定の役割を果たしている可能性が高い。これにデジタル技術の進化が低インフレに拍車をかける。

失業率低下と賃金インフレ上昇「フィリップス曲線」が崩壊?FRBが懸念

ある在NY金融筋は、「ジャクソンホール会議に蝟集したFRB高官を悩ます問題の核心が、過去数十年にわってインフレを予想する上で用いてきた『2つ』の前提条件がもはや機能していないのではないかという疑問に集約した」と打ち明ける。

過去数十年にわたりインフレを予想する上のツールであった「2つ」の前提条件、1)中央銀行のマネタリーベース拡大と消費者物価の上昇との因果関係、2)失業率低下と賃金インフレ上昇という所謂「フィリップス曲線」―が崩れつつあるのだ。

インフレは長期にわたってアンダーシュートし、物価は西側世界のあらゆる地域で低迷している。さらに「人口動態」など構造要因が低インフレに一定の役割を果たしている可能性が高い。これにデジタル技術の進化が低インフレに拍車をかける。

08月31日 23時25分 【Market Winコラム】崩れたフィリップス曲線とマネー物価の因果

ある在NY金融筋は、「ジャクソンホール会議に蝟集したFRB高官を悩ます問題の核心が、過去数十年にわってインフレを予想する上で用いてきた『2つ』の前提条件がもはや機能していないのではないかという疑問に集約した」と打ち明ける。

過去数十年にわたりインフレを予想する上のツールであった「2つ」の前提条件、1)中央銀行のマネタリーベース拡大と消費者物価の上昇との因果関係、2)失業率低下と賃金インフレ上昇という所謂「フィリップス曲線」―が崩れつつあるのだ。

これら「2つ」の前提に立てば、インフレは現時点で上昇しているはずだが、そうはなっていない。むしろ、米FRBが重視するコアインフレ率は59ヶ月にわたって目標の2%を下回り、6月には1.4%に一段と低下した。
しかるに今年のジャクソンホール会議のマーケットの初期反応は、イエレンFRB議長が金融政策について言及しなかったのにハト派的な勝手解釈に失望的なドル売りとなった。

低インフレ時代は、労働組合の衰退や非正規労働への移行が労働者の賃金交渉力を低減させ、賃上げ率を損なっている事情もあろう。
さらに、生産性向上に帰するハズのデジタル革命の進化が、実は低インフレと生産性伸び鈍化を招いている可能性、何より物価統計システムの時代錯誤があるかも知れない。

そこで今年のジャクソンホール会議から導きだされる命題の一つに、セントラルバンカーは物価データの収集方法を取り急ぎ見直し、物価統計システム向上に資源を投入すべきだ。

例えば、スマートホーンなど携帯電話の問題がある。無料通信が今年の個人消費支出(PCE)指数を押し下げていることに留意すべきである。
「非常に興味深いことに、急速なデジタル革命が経済システムの生産能力を予想外の形で鉱大しつつ、より大きなトレンドを象徴している」

それによって、経済学者や統計学者が理解に努める価絡シグナル、すなわち指数が変化している。統計システムは20世紀の産業界で発展し、モノとサービスは具体的な価格とそれに見合う品質を持っていたが、今や統計学者は製品品質の目覚ましい変化の影響を測定するのに苦労している。

例えば、「400ドルのスマートホーン等が1年前の同価格の製品よりも格段に優れたサービスをある日突然、提供する。
さらには、消費者が無料アプリのダウンロードや無料サイバーサービスの利用と引き換えにテクノロジー会社に自らのデータを無料で提供できるバーター取引などがそうした概念に当たる」(英FT紙)。

物価統計からこぼれ落ちているスマートホーン等IT(情報技術)デジタル化の進化に伴う物価を取り巻く要素変質は今や甚大な問題となっている。こうしたデジタル化の進化は21世紀の経済活動で大勢を占めるだけでなく、価格シグナルに甚大な影響をもたらす。

よって、経済学者は現在データを割り引いて考える必要がある。実際、「公式統計で示される生産性の伸び率は2010年以前の40年の平均は2.0%だったが、2011年以降、年率0.6%に過ぎないことだ」(英FT紙)。

一部FRB高官は低インフレの理由を、短期的な歪みに帰している。例えば、サンフランシスコ連銀ウィリアムズ総裁は携帯電話の料金を原因の一つに挙げ、他の高官は医療費の減少を指摘している。
しかし、短期的な問題だけで全てを説明できないのはもはや明白だ。

インフレは長期にわたってアンダーシュートし、物価は西側世界のあらゆる地域で低迷している。さらに「人口動態」など構造要因が低インフレに一定の役割を果たしている可能性が高い。これにデジタル技術の進化が低インフレに拍車をかける。

 出典:FXニュースレター

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