
来週のドル円予想は北朝鮮ミサイル不安からリスク回避の円高ドル安が進む可能性があり、110円割れまでリスク回避の円高が進行する可能性があります。
10日の朝鮮労働党創建記念日に向け北朝鮮情勢が怪しくなっており警戒が必要です。
一部報道で、北朝鮮はこの週末にも、米国西海岸が射程に入る長距離ミサイル発射実験を行う可能性があるなどと伝わり、リスク回避の動きが強まるなか、6日のドル円市場ではドル円は一時1ドル=112.70円近辺に下値を広げました。
目次
来週のドル円予想 北朝鮮ミサイル不安でリスク回避の円高ドル安
来週の週明けにかけての注目は、10日の朝鮮労働党創建記念日に向けた北朝鮮情勢だ。前週末6日の米国市場では米国の平均賃金の改善を受けたドル高のあと、北朝鮮リスクへの警戒感などが調整ドル安を促している。10日にかけて過激な挑発発言や実際の北朝鮮ミサイル発射などがあると、単発的なリスク回避の円高や日本の株高といった波乱余地をはらむ。
10月07日 06時55分 来週の相場展望=10月9日の週
来週10月9日-10月13日週の為替相場は、調整的なドル安、円高の行方と中長期スパンでのドルの押し目買い基調(円は戻り売り)、ドル持ち直しと裏表でのポンド、豪ドル、NZドルなどの下落基調の値幅と期間をにらんだ展開が想定される。
ドル/円の週足テクニカルでは、ドルの下値メドとして4週移動平均線112.06円前後、40週移動平均線111.87円前後、52週移動平均線111.58円前後、一目均衡表の雲の上限110.88円前後などが意識される。
ドル/円の週足チャートでは、52週移動平均線111.58円前後、26週線111.03円前後といった重要節目ラインに関して、上抜け状態と各ラインの方向性が上向き化になるという基調転換が観測され始めた。過去実績として、こうした同時現象が定着してくると、各ラインなどを下値メドとしたドルの押し目買い地合いが長期化。まずは114-115円方向などを意識したドルの下限切り上がりトレンドが支援されやすい。来週の週明けにかけての注目は、10日の朝鮮労働党創建記念日に向けた北朝鮮情勢だ。前週末6日の米国市場では米国の平均賃金の改善を受けたドル高のあと、北朝鮮リスクへの警戒感などが調整ドル安を促している。10日にかけて過激な挑発発言や実際のミサイル発射などがあると、単発的なリスク回避の円高や日本の株高といった波乱余地をはらむ。
同時に日本では22日に衆院総選挙が迫っており、北朝鮮脅威の高まりは選挙への影響としても注視される。基本的に北朝鮮発の地政学リスクは、政治安定化期待や安保タカ派的な安倍晋三首相への支持につながり、与党の自民党にプラスとなりやすい。
その反面、今回の衆院解散には、安倍政権の「北朝鮮リスクなどの国家安全保障軽視」といった批判がなされている。そのため北朝鮮による威嚇行動の度合いや、万一の日本への被害次第では政権批判が拡大。安倍政権の危機管理の甘さが問題視され、思わぬ与党逆風となる波乱リスクもはらんでいる。日本の衆院選自体に関しては、22日の投票日まで予断の許さない展開が続く。ただし、前週末には台風の目となっている新党・希望の党の小池百合子代表(東京都知事)が、当面の黒田日銀緩和への支持姿勢と、来年4月の日銀総裁人事に関して現状路線の継続支持を明言した。選挙次第で万一の安倍晋三首相の退陣リスクがあったとしても、短期的な市場混乱のあとには、「基本的な日銀緩和の継続見通し」が現在の円安と日本の株高地合いの基調持続を支援しやすい。
来週の注目材料としては、米国市場での相次ぐFRB幹部講演がある。米国では前週末に平均賃金が大幅に改善したほか、米議会での減税を含めた税制改革の協議進展、ハリケーン復興需要の顕在化といった景気やインフレへのプラス材料が目立ち始めた。その中でFRB幹部から、12月利上げや来年以降の利上げ継続への前向き姿勢が示されると、ドルの押し目買い地合いが支援されやすい。
来週以降は米国株市場での決算発表始動、米議会での税制改革審議の行方自体も注目材料となりそうだ。同時に米国ではイエレンFRB議長の任期が来年2月に迫るなか、今後2-3週間以内には、後任候補者が内定される方向性となってきた。過去2週間にはウォーシュ元FRB理事の優勢観測が、米国債金利の上昇(債券価格は下落)とドル高、利ざや改善期待による金融株上昇というう市場反応が観測された。
一方でパウエル現FRB理事の優勢報道のあとには、反対の市場反応が見られている。来週以降もFRB議長人事を巡り、日々の報道に一喜一憂の不安定さが続く。また、米国市場では9月上旬から米債金利の上昇とドル高が進展してきたが、一段と加速されると米国株の調整下落や米国経済への先行き悪影響、新興国での通貨安(ドル高)や資本流出、株安などの打撃を誘発させていく。
ただでさえ米国では年末決算が迫るなか、米国の輸出企業や多国籍企業などによる海外収益の本国送金、あるいは金融機関や各種ファンドなどによる新興国向け投資を含めた海外運用の利益回収などが焦点になってきた。米FRBによる12月利上げ観測が高まるなか、いずれもドル転などを通じた米国回帰(リパトリエーション)により、ドル高の要因となりやすい。裏表で対ドルでの新興国通貨安や欧州通貨安、資源国通貨安を促す可能性を秘めている。対円でも各通貨の上値抑制や下落要因となる余地をはらむ。
さらにその中で米国や新興国などで調整株安が進展するようなら、リスク回避がクロス円を中心とした円高を加速。ドル/円でのドル高とクロス円での円高の綱引き相場に移行する波乱シナリオにも注意を要しよう。出典:FXニュースレター
10月10日 20時25分 国内外の「政治動向」に神経質、突発的なリスク回避材料は警戒
日本では10月22日に衆院総選挙が予定され、世論調査などに一喜一憂の神経質な展開となる。
前週末以降については、1)世論調査で小池百合子東京都知事が代表を務める希望の党への支持が失速し、与党・自民党が安定感を見せている、2)小池代表は衆院選後の「日銀・黒田緩和の継続支持」を明言した、3)希望の党が企業の内部留保課税を公約に掲げたことで、賃上げ支援策や企業減税などの政策論議が活性化してきた――といった要因により、リスク選好などの円安地合いと日本の株高が支援される環境となってきた。
一方で海外ではスペインのカタルーニャ自治州による独立騒動、英国でのメイ首相の求心力低下と巻き返しの内閣改造プランなど、政治動向に不透明材料が目立っている。米トランプ政権の税政改革協議や北朝鮮情勢などを含めて、突発的なリスク回避のニュース浮上には注意を要する。
出典:FXニュースレター
10月10日 13時45分 【為替Out Look】米12月利上げ期待値80.2%へ上昇
今週は12日に米9月PPI(卸売物価)、13日に同CPI(消費者物価)、同小売売上高など米経済指標の発表が目白押しだが、先週末の雇用統計で示された通りハリケーンの復興需要の影響を考慮する必要があり、特にインフレデータに関しては燃料や食料品等が牽引する形で一時的な上昇には留意しておく必要があろう。
ただ、米経済指標については強い数値が出たとしても「参考程度」の状態に留まることが想定され、ドルに関しても暫し方向性に欠く展開が続くと想定される。
もっとも先週以降、比較的良好な数値が並んできたこともあり、FF金利先物の12月FOMC利上げ期待値は80.2%へ上昇、18年における利上げ期待幅も0.375%と1.5回の利上げを織り込むに至っている。こうした市場参加者の思惑がドルの下支えとなりドル/円は現状レベルで値固めムードが強い。
なお、10日の東京-NY外為市場の予想レンジは、「ドル/円112.50-113.50円、ユーロ/ドル1.1700-1.1790ドル、ユーロ/円131.80-132.90円を見込む」(同銀行幹部)。
出典:FXニュースレター
【まとめ】来週のドル円予想 北朝鮮ミサイル不安でリスク回避の円高ドル安
来週の週明けにかけての注目は、10日の朝鮮労働党創建記念日に向けた北朝鮮情勢だ。前週末6日の米国市場では米国の平均賃金の改善を受けたドル高のあと、北朝鮮リスクへの警戒感などが調整ドル安を促している。10日にかけて過激な挑発発言や実際の北朝鮮ミサイル発射などがあると、単発的なリスク回避の円高や日本の株高といった波乱余地をはらむ。
日本では、衆院選があり22日の投票日まで予断の許さない展開が続く。選挙次第で万一の安倍晋三首相の退陣リスクがあったとしても、短期的な市場混乱のあとには、「基本的な日銀緩和の継続見通し」が現在の円安と日本の株高地合いの基調持続を支援しやすい。
来週の注目材料としては、米国市場での相次ぐFRB幹部講演がある。米国では前週末に平均賃金が大幅に改善したほか、米議会での減税を含めた税制改革の協議進展、ハリケーン復興需要の顕在化といった景気やインフレへのプラス材料が目立ち始めた。その中でFRB幹部から、12月利上げや来年以降の利上げ継続への前向き姿勢が示されると、ドルの押し目買い地合いが支援されやすく、ドル円は、1ドル=114.5円を目指す展開が予想されます。
しかしながら、北朝鮮ミサイル不安でリスク回避の円高ドル安が進む可能性があり、その場合は、110円割れまでリスク回避の円高が進行する可能性があります。
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