ポンドどうなる イギリス保守党連立政権 3つのシナリオ

ポンド予想

イギリスの保守党の連立政権の今後の政局についてはさまざまなシナリオが考えられます。

今回は3つの連立政権シナリオの中から、今後のポンドの動きを予想します。

今後のポンドの行方を探る 連立政権3つのシナリオ

イギリスの保守党は過半数割れを受けて連立政権の樹立を目指しているが、今後の政局についてはさまざまなシナリオが考えられます。欧州連合(EU)からの離脱に踏み切ろうとしている英国にとって、重要な局面が待ち受けています。

06月12日 12時08分 DJ-【焦点】英政局混乱、ポンドの行方を探る3つのシナリオ

8日に英国で行われた総選挙は、与党・保守党が過半数議席を獲得できないという思わぬ結果になった。多くの投資家は、今後の政治イベントにポンド相場がどう反応するか、手掛かりを得られずにいる。
 
 保守党は過半数割れを受けて連立政権の樹立を目指しているが、今後の政局についてはさまざまなシナリオが考えられる。欧州連合(EU)からの離脱に踏み切ろうとしている英国にとって、重要な局面が待ち受けている。

 
 ポンド相場は選挙結果を受けて急落したが、先行きについてはシナリオによって異なる。
 
 SPDR ETFの欧州戦略・調査責任者、アントワーヌ・レーヌ氏は「欧州で最近行われた選挙は良くも悪くも、市場にもたらす結果という点で非常に明確だった。今回ははるかに見えにくい」と述べた。
 
 投資家が目下試そうとしている3つのシナリオを挙げてみたい。
 
<保守党政権の弱体化>
 
 保守党による少数与党政権となった場合のポンド相場への影響を巡っては、ストラテジストの間で意見が割れているが、これは実現する可能性が最も高いシナリオだ。
 
 保守党が政権を維持するには、党内からの全面的な支持に加え、北アイルランドの民主統一党(DUP)の支援が必要になる。DUPは保守党と同じEU離脱派で、選挙で10議席を獲得した。
 
 このシナリオでは、政府がEUとの交渉で融和的なアプローチを強いられるとみられるため、一部投資家はポンド高につながると予想している。大半の投資家は、貿易や金融業界に及び得る影響を踏まえ、ブレグジット(英国のEU離脱)は英経済にとってマイナスだと考えている。
 
 UBSの英国金利戦略責任者、ジョン・レイス氏は「ここから(ポンドの)下値を追うことには警戒したい。選挙結果はEUからの決定的な離脱に対する反対票、という見方もできる。保守党の少数与党政権はソフトブレグジット(穏健なEU離脱)方向への妥協を強いられる可能性が高い」と指摘した。
 
 だが、ソフトブレグジットの可能性に関して楽観論が浮上しても、政治的不確実性がそれ以上に強まるため、ポンドは圧力を受け続けるとみる向きもある。
 
 ラボバンクは調査リポートで「DUPとの連立にかかわらず、新政権には最初から強い権限が与えられないことになる。新政権の立場が浮かび上がれば、ポンドは荒れる可能性が高い」と述べた。
 
 HSBCのアナリストらは、保守党主導で政権が発足しても、ポンドは年末までに1.20ドルまで下落すると予想している。
 
<労働党の力が拡大>
 
 労働党主導で少数政権が発足する見込みはなさそうだ。獲得議席が261議席にとどまったため、他党の支持を得ても過半数には届かない。
 
 ただ、テリーザ・メイ首相が政権を樹立できなかった場合、労働党はそのチャンスを見逃さないだろう。
 
 一部のアナリストは、労働党による少数政権の発足がポンドにとって最もポジティブなシナリオだと考えている。保守党も労働党もブレグジットは実現すべきだとしているが、労働党はEUに対して融和的なアプローチを取るとみられている。JPモルガンの為替ストラテジストらは、このシナリオではポンドが選挙前の水準から2~3%上昇すると予想、「最終的にブレグジットの悪影響ははるかに少なくなる可能性がある」としている。
 
 
 いずれにせよ、保守党が他党の支援を受けて政権を発足させても、議席が過半数すれすれであれば、ブレグジットを方向付ける上で労働党の影響力は増す。親EUないし反EU派の保守党議員がブレグジット問題でメイ氏の支持を拒んだ場合、同氏は労働党に頼らざるを得ないが、労働党はこの問題に関して一貫して主張を変えていない
 
<機能する政権の不在>
 
 ポンドにとって最もネガティブなシナリオは、(欧州大陸では比較的よくあることだが)政権発足に時間がかかり、再度の選挙につながる場合だろう。英国は2年間のEU離脱交渉を月内に正式に開始する予定だったが、新政権樹立に時間をかけている間にも時計の針は進む。
 
 GAMの投資ディレクター、チャールズ・ヘップワース氏は「年内にもう一回選挙が行われるかもしれない。これが市場に大きな不確実性をもたらし、不安定な動きにつながるだろう。われわれの見解では、目先の市場にとってこれが考え得る最悪のシナリオだ」と述べた。
 
 英国は2年の交渉期間の延長を求めることもできるが、それにはEU全加盟国の同意が必要になる。
 
 INGの為替ストラテジスト、ビラージ・パテル氏は「決着のつかない時間が長期化すれば、不確実性は高まる」と指摘。このシナリオではポンドが1.25ドルないし1.24ドルまで下落するとみているという。

出典:Dow Jones

イギリス中銀は出口戦略について議論休止の圧力

イギリスの連立政権、政治混迷とあいまって、ポンドは自律反発を経ながらも戻り売りの圧力が警戒されやすい展開です。

06月12日 23時28分 15日に英中銀会合、物価下落と政治混迷などが利上げ準備の障害

英国中銀は15日、金融政策委員会を開催する。英国では昨年からのポンド安・資源高が一服となっており、物価は再低下となってきた。
同時に8日の英議会総選挙では与党保守党が過半数割れとなったことで、政治的に1)連立協議と経済政策の不透明感、2)EU離脱の手法やスケジュールの混迷、3)メイ首相のレームダックや退任のリスク、などが覆っている。英中銀は先行きの利上げを含めた出口戦略について、当座は議論休止の圧力に見舞われてきた。

英国の政治混迷とあいまって、ポンドは自律反発を経ながらも戻り売りの圧力が警戒されやすい。

出典:FXニュースレター

 

今後のポンド相場の見通し

これまで私は、6月8日の選挙結果前に仕掛けるのはギャンブル性が高くハイリスク と言ってきました。そんな中、8日に投開票されたイギリス総選挙では、以前の世論調査では首相率いる保守党の圧勝が予想されていましたが、保守党の獲得議席が過半数を割り込み「ハングパーラメント」となりました。

イギリスのテリーザ・メイ首相は9日、北アイルランドの民主統一党(DUP)との連立政権で「理解」を得たとのこと。つまりこれで、DUPの10議席と合わせれば、定数650の議会下院で過半数に届くということです。

しかし、政府はこの連立政権の状況では強力な決断を下すことができず、今後の政局には大きな困難が予想されます。このような要因から、イギリス総選挙が終わった現在、ポンド安の流れとなっています。

ポンド投資戦略 ポンド/ドルの売り 目標1.2100ドル

今後のポンドの投資戦略としては、ポンド円で売りを建玉しても良いですが、私のおすすめは「ポンド/ドル」の売りです。ポンド安の勢いが強く、長期的には米国の利上げ期待などから「ドル高」の期待も高い今、「ポンド/ドル」の売りがおすすめです。

1.2500ドルを目指すという声が市場に出ていますが、私の予想は1.2100ドルです。

スワップも豪ドル円と同じぐらいあり大変魅力的です。中長期の保持にもおすすめ。是非、注目してみて下さい。

 

【まとめ】ポンド予想 イギリス保守党連立政権 3つのシナリオ

保守党は過半数割れを受けて連立政権の樹立を目指しているが、今後の政局についてはさまざまなシナリオが考えられます。欧州連合(EU)からの離脱に踏み切ろうとしている英国にとって、重要な局面が待ち受けています。

「ここから(ポンドの)下値を追うことには警戒したい。選挙結果はEUからの決定的な離脱に対する反対票、という見方もできる。保守党の少数与党政権はソフトブレグジット(穏健なEU離脱)方向への妥協を強いられる可能性が高い」という指摘もあるが、私の予想は、やはりポンド安です。どう考えても、連立政権は厳しくポンドにとって明るい未来の要素には見えないからです。

一方で、 HSBCのアナリストらは、私よりもさらに強気の予想で、ポンドは年末までに1.20ドルまで下落すると予想しています。
 

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