FRBが2017年内にさらに2回追加利上げする可能性は?

FRB利上げ2017

FRBによる追加利上げは2017年内に2回、かなり高い確率で行われると予想します。

その理由とアメリカの現実問題について詳しく解説します。

FRBとウォール街が反対の方向に動いているという事実

FRBとウォール街が反対の方向に動いているという事実は、経済に対するFRBの影響力が限られていることを示唆する。こうした状況が続けば、FRBが戦略を変えることもあり得る。

06月12日 17時19分 DJ-【焦点】FRBと金融市場、笛吹けど踊らず

米連邦準備制度理事会(FRB)と金融市場の足並みが乱れている。FRBが導こうとしている方向に向かうのを金融市場が拒んでいる。
 
 FRB当局者は、経済と市場の過熱を防ごうと、短期金利を徐々に引き上げるとともに、米国債と住宅ローン担保証券(MBS)の巨大なポートフォリオの縮小に動いている。しかしFRBが金融システムから「燃料」を取り出そうとしている中で、株価は上昇し、債券利回りは低下している。これは、借り入れや投機的取引の増加を招き、経済成長を加速させる可能性がある。
 
 ハイテク株の比重が大きいナスダック総合指数は17%上昇、S&P500種指数も9%上昇している。一方、10年物米国債利回りは昨年11月以来の低水準に落ち込んでいる。つまり、FRBは多くの家計および企業の借り入れコストを引き上げようとしているが、同コストは低下しているということだ。
 
 金利・株価・ドル相場の動きの複合的な影響を示すゴールドマン・サックスの指数によると、足元の金融環境は、FRBの景気刺激策が最大規模に達した2015年初めと同じくらい緩和的だ。
 
 FRBは15年12月以降、金利を3回引き上げ、6月13~14日の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げを発表する可能性が高い。また当局者が、リセッション(景気後退)入り後に購入した米国債とMBSの一部を売却するための仕組みづくりに取り組んでいるにもかかわらず、こうした状況だ。
 
 ドイツ銀行証券のチーフ国際エコノミスト、トルステン・スロック氏は、緩和的な金融環境は「市場が過熱した後にすぐに元に戻り、利回りを大きく押し上げて融資を妨げる」というリスクを生むと指摘した。
 
 理論上は、金融環境はFRBの金融政策と実体経済の間のパイプ役を果たすはずだ。FRBが短期金利を引き上げれば、長期金利も上昇し、金融環境は引き締まるはずだ。
 
 FRBとウォール街が反対の方向に動いているという事実は、経済に対するFRBの影響力が限られていることを示唆する。こうした状況が続けば、FRBが戦略を変えることもあり得る。
 
 ニューヨーク連銀のウィリアム・ダドリー総裁は昨年、ウォール・ストリート・ジャーナルに「金融引き締めが必要と判断し、短期金利を引き上げても目的を達成できなかったら、短期金利をさらに引き上げなければならなくなるだろう」と述べた。
 
 当局者が予定より積極的に利上げするかどうか断定するのは時期尚早だ。だが、ハーバード大学のエコノミストで元FRB理事のジェレミー・スタイン氏は、3回の利上げ後、金融緩和が進んでいるため、たとえ低インフレに直面しても、FRBが利上げを継続する計画から後退する公算は小さいと指摘した。
 
 FRBは年内にあと2回利上げする考えを示したが、市場はその意志を見くびっているのかもしれない。CMEグループのデータによると、FRBが年内にさらに2回以上、追加利上げするかどうかについては、投資家の間で意見が分かれている。
 
 FRB当局者は、金融政策の変更が市場と経済全体に行き渡るには時間がかかると話す。このタイムラグがあるために、FRBが金融環境を完璧に操作するのは難しく、過剰反応したり融資を妨げたりするリスクが高まる。
 
 現在のFRBと金融市場の足並みの乱れは、FRBが政策金利を計4.25ポイント引き上げたにもかかわらず、緩和的な金融環境が続いた04~06年をほうふつとさせる。アラン・グリーンスパン元FRB議長はこの現象を「コナンドラム(謎)」と呼んだ。後任のベン・バーナンキ前FRB議長は、急速に発展しているアジアの国々が巨額の貿易黒字によって積み上がった手持ちのドルを米国債につぎ込んでいるために、長期金利が低く抑えられていることを示唆し、この現象を「世界的な貯蓄過剰」と呼んだ。
 
 これらの緩和的な金融環境は住宅バブルを膨らませ、07年の金融危機を引き起こした。
 
 現在、多くのエコノミストと中央銀行関係者は、FRBの政策と市況の隔たりは、FRBがほとんど市場をコントロールできなくなったことが原因と話す。

スタイン氏によると、ユーロ圏と日本の中央銀行による積極的な景気刺激策は、各国の借り入れコストを押し下げた。これを受けて、現地の投資家がより高いリターンを求めて米国債に目を向けた結果、米長期国債の価格が上昇し、利回りは低下した。
 
 トランプ大統領政権が景気てこ入れに向けた税制改革に踏み切ることへの期待が薄れていることも、米国債利回り低下の一因だ。超金融緩和政策の効果は表れるまで時間がかかるが、それが株価にも蓄積しているかもしれない。

 
 また、今年に入ってから世界経済が回復しており、株価が上昇する一方でドルが下落している。中国が米国資産の売却によって人民元相場の安定化を図っていることも、ドルにさらなる下押し圧力をかけている。
 
 FRBのジェローム・パウエル理事は、金融危機前と似た状況にあることについては懸念していないと述べた。

 
 少なくとも今のところは、だ。
 
 同理事は「危機前のような状況が続いたら、金融政策を決める際にそれを考慮に入れる必要があると思うが、まだその段階には至っていない」と語った。

出典:Dow Jones

【まとめ】FRBが2017年内にさらに2回追加利上げするか可能性は?

FRBは年内にあと2回利上げする考えを示したが、市場はその意志を見くびっているのかもしれない。CMEグループのデータによると、FRBが年内にさらに2回以上、追加利上げするかどうかについては、投資家の間で意見が分かれている。

ハーバード大学のエコノミストで元FRB理事のジェレミー・スタイン氏は、FRBは15年12月以降、金利を3回引き上げたが、過去の3回の利上げ後、金融緩和が進んでいるため、たとえ低インフレに直面しても、FRBが利上げを継続する計画から後退する公算は小さいと指摘した。

また、ニューヨーク連銀のウィリアム・ダドリー総裁は昨年、ウォール・ストリート・ジャーナルに「金融引き締めが必要と判断し、短期金利を引き上げても目的を達成できなかったら、短期金利をさらに引き上げなければならなくなるだろう」と述べた。

このようにFRBによる追加利上げは2017年内に2回、かなり高い確率で行われると予想します。

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