ドラギECB総裁の記者会見、5つのポイントから今後のユーロ予想

ユーロ予想

ドラギ総裁は「ECBの責務は経済成長でも雇用でもない。物価の安定だ。それこそがわれわれの金融政策が目指すところだ」と述べ、加熱するユーロドル市場にくぎを刺しました。

債券買い入れ、インフレ、利上げなど、その注目内容を5つにまとめました。

今後のユーロドル見通しとあわせて詳しく解説します。

ドラギECB総裁 ユーロ高懸念

欧州中央銀行(ECB)のマリオ・ドラギ総裁は20日、政策理事会は債券買い入れ策の今後について秋に決断を下す考えを示した。また、「市場は中銀関係者の発言を深読みし過ぎることがある。」などの警告を市場に向けて発しています。

07月21日 09時27分 DJ-【焦点】ドラギECB総裁の記者会見、5つのポイント

 欧州中央銀行(ECB)のマリオ・ドラギ総裁は20日、政策理事会は債券買い入れ策の今後について秋に決断を下す考えを示した。また、将来の政策の指針として経済成長率や失業率をより重視しつつあるとの観測を一蹴し、物価安定が唯一の目標であることは変わらないと述べた。以下に会見の5つのポイントを挙げる。

1.秋に債券買い入れについて判断

 投資家は、ドラギ総裁が来年1月以降の債券買い入れについて初めて協議したことを明らかにする可能性は極めて薄いと考えていた。だが、想定に反し、総裁は秋のどこかの時点、恐らく9月か10月の理事会で議論すると述べ、さらなる情報入手の必要性やECBエコノミストの最新予測の重要性を強調した。

2.インフレに照準

 市場は中銀関係者の発言を深読みし過ぎることがある。一部では、ここ数カ月のドラギ総裁や理事会メンバーの発言から、ECBが政策の軸足をインフレから経済成長・失業率に移しつつあるとの観測が広がり始めていた。総裁は「ECBの責務は経済成長でも雇用でもない。物価の安定だ。それこそがわれわれの金融政策が目指すところだ」と述べ、こうした市場の印象を正した。ユーロ圏では、経済成長が予想以上に堅調なのにもかかわらずインフレ率がECBの目標水準よりはるかに低いことから、当面は刺激策が必要になるもよう。

3.買い入れに限界なし

 ECBが量的緩和を2018年いっぱい続けようとしても、ドイツ国債を中心に買い入れ対象となる国債が枯渇しつつあるため実際には無理だろう、というのが市場の大方の見方だ。総裁はこの問題について、ECBのスタッフにまだ調査は指示していないが、必要なら何らかの継続策は必ず見つかるはずだと自信を見せた。「政策理事会は金融政策を遂行する上での柔軟性が必要だった際にうまく見つけることができた」と語った。

4.インフレ目標を固持

 一部のエコノミストは、インフレ加速のための一策としてインフレ目標の引き上げを提言している。だがドラギ総裁はこの案に乗り気ではない。悪影響が生じる不確実性をもたらし、中銀の信頼性を損なうからだという。総裁は「目標を変えるのではなくむしろ忍耐強くなければならない」とした上で、「現段階での目標変更は、議論するだけでも予想をひどく混乱させることになるだろう」と指摘した。

5.不要な引き締め

 ドラギ総裁は6月27日にポルトガル・シントラで行った講演で債券買い入れの段階的縮小を示唆し、これを受けてユーロ買いと債券売りが広がった。金融市場の反応は行き過ぎで、総裁が不安を覚えたことは間違いない。ECBの懸念材料は、債券買い入れの段階的縮小を見越した金融市場で実際に当局の想定よりも早く引き締まりが進んでいることだ。そこで総裁は「不要な金融引き締めは最も望ましくない」とくぎを刺した。

出典:Dow Jones

ドラギECB総裁 資産購入プログラム変更の検討時期は秋と発言

米連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン議長は12日、消費者物価の下押し圧力が数カ月中に弱まり、FRBは緩やかな利上げ計画を継続できるとの見通しを示した。

07月21日 14時15分 【Market Winコラム】ドラギQE変更8月下旬ジャクソンホール注視

ドラギECB総裁の会見では、市場で意識された欧州債利回りやユーロ急伸、欧州株低迷といった市場の「癇癪」(Tautrum)に対する「火消し」的な発言は一切出ず、今後の金融政策の変更に向けて強いメッセージを発した格好となった。

ただ、今後の資産購入プログラム変更の検討時期を秋と明言したが、具体的なスケジュール観はなく、引続きECB高官の発言から類推せざるを得ないだろう。
中期的なスケジュールでいえば、ドラギ総裁が資産購入プログラム変更を早期に望むのであれば同総裁が出席する8月24-26日のジャクソンホール・シンポジウムで変更について手掛りが得られる可能性が高い。

昨夜の総裁コメントを額面通りに受け止めれば、10月の理事会でのアナウンスメントと考えるのが現実的。だが、敢えて「火消し」を行わなかったことに鑑みれば、9月7日のECB理事会での資産購入プログラム変更シナリオを想定しておく必要があろう。

ある欧州系銀行幹部は「9月理事会でのアナウンスを基本シナリオとし、ユーロは資産購入プログラム変更期待を支えに2015年8月24日の1.1712ドルの上値を試す地合い」と語る。

出典:FXニュースレター

ユーロドル為替相場 1.1600ドル突破

ドラギECB総裁の予想外のタカ派寄りの発言「デフレ圧力はリフレに変わった。ECBは政策手段のパラメータを調整することで景気回復に対応することが可能だ」を受け、ユーロ圏経済指標の結果次第ではユーロドル1.15台が見えてきた。さらに、ドラギECB総裁とイギリスのカーニー中銀総裁発言で大きく上昇したユーロドルは、1.15台まで上昇。

そしてついに、ドラギ総裁が6月27日にポルトガル・シントラで行った講演で債券買い入れの段階的縮小を示唆したことを受けてユーロ買いと債券売りが広がりました

ユーロドル為替相場予想 目標は5月30日以来の安値1.1100ドル

現在上昇中のユーロドルですが、中長期的には、今後の相場は5月30日の安値1.1100ドル近辺を予想します。

為替市場はユーロドルの上昇を期待しているようですが、実際にはECBドラギ総裁の発言を先読みしているところがあり、将来的にはユーロドルの下落シナリオの方が強いと私は感じています。

長期投資として、スワップの魅力も高く、将来的には1.0800ドルを視野に入れ長期投資としてユーロ/ドルの売り建玉を持つのがおすすめです。

【まとめ】ドラギECB総裁の記者会見、5つのポイントから今後のユーロ予想

市場は中銀関係者の発言を深読みし過ぎることがあり、市場の一部では、ここ数カ月のドラギ総裁や理事会メンバーの発言から、ECBが政策の軸足をインフレから経済成長・失業率に移しつつあるとの観測が広がり始めていました。

そこで今回、総裁は「ECBの責務は経済成長でも雇用でもない。物価の安定だ。それこそがわれわれの金融政策が目指すところだ」と述べ、こうした市場の印象を正し釘を刺しました。今後ユーロ圏では、経済成長が予想以上に堅調なのにもかかわらずインフレ率がECBの目標水準よりはるかに低いことから、当面は刺激策が必要になると考えられます。

ここ最近のユーロドル相場を振り返ると、ドラギ総裁が6月27日にポルトガル・シントラで行った講演で債券買い入れの段階的縮小を示唆したことを受けてユーロ買いと債券売りが広がりました。金融市場の反応はさすがに行き過ぎで、総裁が不安を覚えたことは間違いありません。

ECBの懸念材料は、債券買い入れの段階的縮小を見越して、金融市場では実際の当局の想定よりも早く引き締まりが進んでいることでしょう。そこでドラギ総裁は「不要な金融引き締めは最も望ましくない」とくぎを刺したようです。

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