ユーロドル見通し HSBCアナリストは1.20ドル予想

ユーロドル見通し

今後は金利上昇が予想されることなどを踏まえ、アナリストの多くはすでにユーロの目先の見通しを上方修正している。

ドイツ銀行とモルガン・スタンレー、HSBCのアナリストらは、現在の予想(1.20ドル)が保守的である可能性もあると考えている。

その辺の事情とユーロ高がいつまで続くのかというユーロドル見通しについて詳しく解説します。

ユーロドル見通し ユーロ高をアナリストが予想

ユーロは以前その存続が危ぶまれたが、足元では他の通貨よりも対ドル相場が堅調で、投資家も一段高を見通した持ち高を形成しつつある。ユーロはドルに対して年初来で10%上昇している。背景には、ユーロ圏経済が回復していることに加え、ユーロ圏解体を求めるポピュリスト政治家の台頭が大きなリスクではなくなってきたことがある。今後もユーロ高の見通しが市場では強い
  

07月14日 14時55分 DJ-【焦点】勢い続くユーロ高、その背景と影響

 ユーロは以前その存続が危ぶまれたが、足元では他の通貨よりも対ドル相場が堅調で、投資家も一段高を見込んだ持ち高を形成しつつある。
 
 ユーロはドルに対して年初来で10%上昇している。背景には、ユーロ圏経済が回復していることに加え、ユーロ圏解体を求めるポピュリスト政治家の台頭が大きなリスクではなくなってきたことがある。
 
 解体リスクが低下する中、アナリストの間で議論となっているのは、ユーロがソブリン債務危機以前、特に各国の中央銀行が外貨準備に占めるユーロの割合を増やしていたころの国際的地位を取り戻せるかどうかだ。

 投資家が数年前よりもユーロに対して強気になっていることを示す指標はいくつもある。ユーロは12日に1.149ドルと、約1年ぶりの高値を付けた。
 
 スカンジナビスカ・エンスキルダ銀行(SEB)のグローバルマクロ・外国為替調査部門責任者、カール・ハマー氏は「政治リスクがユーロの地位を低下させたのは間違いない。これまでの経緯を踏まえ、他の国々は欧州をアンダーウエートにしている」と述べた。
 
 通貨オプション市場では6月末、3カ月物のユーロ・ドルのリスクリバーサルがプラスとなり、ユーロに対して強気の見方が優勢であることを示した。プラスになるのは少なくとも2010年以来のこと。
 
 また、米商品先物取引委員会(CFTC)が発表した7月3日までの週の通貨先物の建玉明細によると、ユーロの持ち高は7万7464枚の買い越しとなった。買い越しに転じたのは3年ぶり。
 
 世界市場での地位を高めるというのは欧州連合(EU)の長年の悲願だ。1960年代には、フランスのバレリー・ジスカールデスタン蔵相(当時)がドルの基軸通貨としての地位を「法外な特権」と呼んで不満をあらわにした。18年前に誕生したユーロは、2008年に1.60ドル近辺まで上昇した。
 
 だが、2012年にソブリン債務危機が収束した後もユーロは下落基調が続く。
 
 国際決済銀行(BIS)によると、外為市場での1日当たりの取引高に占めるユーロの割合は、10年は39%だったが16年には31%へ低下した。

 欧州中央銀行(ECB)の推計では、ユーロ建て国際債券のシェアは16年末に22%となり、04年の29.3%から大きく落ち込んだもようだ。
 
 国際通貨基金(IMF)によると、1-3月期は世界の外貨準備高に占めるユーロの割合が20%弱となった。09年のピーク時には28%近くに達していた。
 
 その威信はともかくとして、ユーロの国際的な役割が拡大すれば、ユーロ圏企業の資金調達を支えると同時に為替変動も抑えられるかもしれない。ドルについても一般的には、「世界で最も重要な準備通貨」という役割が米国に恩恵をもたらしていると考えられている。
 
 ユーロの存続が危ぶまれ続けたことで、各国政府・中銀が保有する準備通貨としてのユーロの地位は失墜し、投資家のユーロ離れも一部で起きた。
 
 BCAリサーチのチーフ欧州ストラテジスト、ダーバル・ジョシ氏は「例えばアジアの外貨準備運用者だったら、5年後にはなくなっているかもしれない通貨への長期投資には二の足を踏むのではないか」と述べた。

 ここ最近、そうしたリスクは後退している。オランダとフランスで行われた選挙で親EU派の候補者が圧勝したほか、ドイツでも反ユーロ派の中心的な政党が支持を失いつつある。
 
 ユーロ圏から離脱国が出ると予想する声は少なくなっている。調査会社センティックスのユーロ圏崩壊指数によると、投資家は現在、今後1年以内にユーロ圏から離脱する国が出る確率を8.6%織り込んでいる。今年はこれが25%を超えている時期もあった。
 
 ユーロ圏経済の成長見通しは明るさを増しており、これがユーロをさまざまな側面から支えている。域内の経済成長率はこのところ米国をしのぐほどだ。成長見通しの改善に伴い、相対的に経済力の劣る南欧諸国の景気が支えられ、ユーロ圏崩壊リスクは低減している。ソブリン債務危機に拍車を掛けたのは、これら諸国の債務や低成長だった。その結果、域外投資家にとってユーロ圏の投資妙味が増している。

 これは、ユーロの上昇を抑えている債券買い入れやマイナス金利という政策をECBが撤回する時期が早まる、という意味でもある。量的緩和と呼ばれるこうした政策が債券利回りを低く抑え、投資家の長期リターンをむしばみ、ユーロの押し上げにつながる域内への外貨流入を阻んでいる。
 
 他の中銀がユーロを外貨準備として積み上げる可能性もある。

 BNPパリバの為替戦略部門責任者、スティーブン・セイウェル氏は「1-3月期の外貨準備に占めるユーロの割合は最低近くに落ち込んだもようだ」と述べた。
 
 確かに、金融緩和縮小や景気回復といった要因は、そのペースが期待を裏切るようなら、結局はユーロの打撃となりかねず、ユーロ圏の反ユーロ派政治家が再び勢いづくこともあり得る。
 
 だが、今後は金利上昇が予想されることなどを踏まえ、アナリストの多くはすでにユーロの目先の見通しを上方修正している。
 
 ドイツ銀行とモルガン・スタンレーは今年、ユーロが1.00ドル(パリティー)を割ると予想していた。それが今では両社とも予想を0.21ドル引き上げ、それぞれ1.16ドル、1.18ドルとしている。年初に1.10ドルと予想していたHSBCのアナリストらは、現在の予想(1.20ドル)が保守的である可能性もあると考えている。
 
 JPモルガン・チェースのEMEA(欧州・中東・アフリカ)為替・新興国市場責任者、スティーブ・ジェフリーズ氏は「ユーロは(ECBが)量的緩和を始める前は1.20ドルを優に上回っていた。量的緩和が撤回されるのであれば、来年の今ごろまでにユーロ高がもっと進んでいてもおかしくない」と語った。

出典:Dow Jones

ユーロ高ドル安いつまでの見通し? 直近は1.1500ドルも視野

ドラギECB総裁の予想外のタカ派寄りの発言「デフレ圧力はリフレに変わった。ECBは政策手段のパラメータを調整することで景気回復に対応することが可能だ」を受け、ユーロ圏経済指標の結果次第ではユーロドル1.15台が見えてきた

今回、ドラギECB総裁とイギリスのカーニー中銀総裁発言で大きく上昇したユーロドルは、その後も経済指標やECB発言無しで謎の上昇が続いていますが、今後の相場は5月30日の安値1.1100ドル近辺を見通しとしています。

ユーロドル為替見通し 目標は5月30日以来の安値1.1100ドル

ECBがインフレ見通しを引き下げた ほか、ドラギ総裁が政策変更はまだ先だと明確にしたことを受け、長期的にはユーロ安ドル高の可能性が出てきました

長期投資として、スワップの魅力も高く、将来的には1.0800ドルを見通した長期投資としてユーロ/ドルの売り建玉を持つのがおすすめです。

【まとめ】ユーロドル見通し HSBCアナリストは1.20ドル予想

ドラギ総裁が先月、量的緩和の解除が近いことを示唆しただけで、金融市場は混乱し、ユーロはドルに対して急伸した。

ユーロ圏経済の成長見通しは明るさを増しており、これがユーロをさまざまな側面から支えている。成長見通しの改善に伴い、相対的に経済力の劣る南欧諸国の景気が支えられ、ユーロ圏崩壊リスクは低減している。ソブリン債務危機に拍車を掛けたのは、これら諸国の債務や低成長だった。その結果、域外投資家にとってユーロ圏の投資妙味が増している。

今後は金利上昇が予想されることなどを踏まえ、アナリストの多くはすでにユーロの目先の見通しを上方修正している。

ドイツ銀行とモルガン・スタンレーは今年、ユーロが1.00ドル(パリティー)を割ると予想していた。それが今では両社とも予想を0.21ドル引き上げ、それぞれ1.16ドル、1.18ドルとしている。年初に1.10ドルと予想していたHSBCのアナリストらは、現在の予想(1.20ドル)が保守的である可能性もあると考えている。

JPモルガン・チェースのEMEA(欧州・中東・アフリカ)為替・新興国市場責任者、スティーブ・ジェフリーズ氏は「ユーロは(ECBが)量的緩和を始める前は1.20ドルを優に上回っていた。量的緩和が撤回されるのであれば、来年の今ごろまでにユーロ高がもっと進む見通しでもおかしくない」と語っている。

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