EU離脱否決でポンドドルの今後の為替見通しはどうなる?

ポンドドル日足チャート

メイ英首相がEUと合意したEU離脱案が英国議会で事前の予想通り否決されました。

今後のポンドドル為替相場の見通しをまとめました。



■EU離脱否決でポンドドルの今後の為替見通しはどうなる?

内閣が支持を表明した欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)案は2019年1月15日、英議会で圧倒的多数決により否決されました。

今後のイギリス政府の予想されるシナリオとしては、

離脱案の修正はEUが再交渉を拒否しているためかなりハードルが高く、実質的には3月29日の離脱期限が3ヵ月~半年程度延長といった内容か?

そのうえで改めて下院での採決を目指すか、国民投票を行う方向となるかのか?が焦点となります。

しかし、「下院での採決」は困難とみられ、「国民投票」も実現可能なのか予想が難しい…。

「合意なき離脱」が現実味を増せば、ポンドドルは1.20~1.25ドルまで下落。市場は既に、EU離脱を織り込んでいる…という見方もあり、英政府によるEU離脱撤回宣言となれば、ポンドが逆に上昇する可能性もあります。

■ 否決直後相場は乱高下も今後の見通しは1.20ドルへ下落?

英議会で欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)案が否決された直後、ポンドは急落。一時1.2669ドルまで下げましたが、その後反発。1.2837ドル前後までほどなく値を戻し推移しています。

市場が、このような動きになった理由としては、英議会が3月29日までに離脱案を可決できなければ、EUは両者にとって大惨事となる「合意なき離脱」を回避して離脱を延期する用意があるのでは?と考えたからだと推測します。

今後ポンドドルがどうなるのか?まだまだEU離脱の行方が見えず、為替相場では今後も激しい動きが続きそうです。

英EU離脱案、市場は否決を好感したもよう

英議会で欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)案が否決されたことを受け、ポンドは一時1.2669ドルまで下げたが、その後反発し、足元では1.2837ドル前後で推移している。

 ACLSグローバルのマーシャル・ギトラー氏によると、市場がこのように反応したのは恐らく、英議会が3月29日までに離脱案を可決できなければ、EUは両者にとって大惨事となる「合意なき離脱」を回避して離脱を延期する用意があると考えたからだろう。

 一方、否決のニュースで一時0.8849ポンドに下落したユーロが0.8877ポンド前後まで戻したことについて同氏は、現時点では議会が何らかの離脱案で合意するより何の合意もない方がましだと市場が考えているからかもしれないとの見方を示した。「時間稼ぎ」となり、英国が離脱を考え直す可能性が高まるからだという。

出典:Dow Jones(THE WALL STREET JOURNAL)

英議会、予想通りEU離脱案を否決 市場のメインシナリオは「ソフト・ブレグジット」ながら道のりは不確実性深まるとの見方 

メイ英首相がEUと合意したEU離脱案が英国議会で採決され、事前の予想通り否決された。投票結果は賛成202票、反対432で予想以上の大差となった。野党・労働党はこの結果を受けて、メイ政権の不信任案を提出した。不信任案の採決は日本時間の17日午前4時の予定。

今回の否決は英国政府の予想を上回る規模の敗北となったと伝えられている。メイ首相が生き残れるかどうかは目先の数日間に閣内でどれほど支持を得られるかどうかにかかっているという。リスボン条約50条の延長という可能性が極めて高くなってきた。

欧州系大手証券のリサーチ部門では、中心的なシナリオは引き続き、「合意なき離脱」よりも、次善策による「ソフト・ブレグジット」ながら、その道のりは英国内のさらなる政治的ストレスを含むものであり、今後数日間か数週間の英国の不確実性は深まる公算が強いと指摘している。

ポンドは下落後、予想通りのEU離脱案を受けて、とりあえず材料出尽くしから買い戻されたが、今後どのような決着を見るのかは読めず、予断は許さない状況にあり、成り行きを見守るしかない。

マーケットで取り沙汰されているシナリオは、離脱案の修正はEUが再交渉を拒否しているためかなりハードルが高く、実質的には3月29日の離脱期限が3ヵ月~半年程度延長といった内容だ。そのうえで改めて下院での採決を目指すか、国民投票を行う方向となるか。しかし、前者は困難とみられ、後者も実現可能なのかわからない。「合意なき離脱」が現実味を増せば、英政府によるEU離脱撤回宣言も否定できなくなるとされている。

出典:FXニュースレター

ポンドに上振れ余地、合意なき離脱リスク低下で

英国のテリーザ・メイ首相が交渉し、内閣が支持を表明した欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)案は15日、英議会で圧倒的多数決により否決された。これを受け、ポンドは一時急落したものの、ほどなく値を戻した。

 豪金融サービスAmp GFXの為替ストラテジスト、グレッグ・ギブス氏は、次なる動きとして最も可能性が高いシナリオは、英国がソフト・ブレグジット(穏健な離脱)に向かうことだと指摘している。ソフト・ブレグジットではEU関税同盟にとどまる規制を受け入れるか、ブレグジットそのものを撤回する方向となる。

 合意なき離脱の確立は現時点で非常に低く、ほぼ論外とみることができる。そのため、ポンドの下振れ余地は大幅に縮まる。ギブス氏は、合意なき離脱のリスクが完全に消化され、ソフト・ブレグジットもしくはブレグジット撤回が織り込まれていることから、ポンドの上振れ余地があるとみている。

出典:Dow Jones(THE WALL STREET JOURNAL)

英EU離脱案否決、長期的にGDPとポンド押し上げも

キャピタル・エコノミクスの英国担当チーフエコノミスト、ポール・デールズ氏は、英国のテリーザ・メイ首相が提出した欧州連合(EU)離脱案が議会で否決されたことについて、ポンドと英経済にとって良い結果となる可能性があるとみている。

 否決により、英国のEU離脱(ブレグジット)に対するアプローチはより慎重になるかもしれず、経済成長とポンド相場の足かせとなってきた不確実性が後退する可能性があるという。

 デールズ氏は今年の英国内総生産(GDP)成長率を約1.5%、来年は約2.2%と予想。ポンドの対ドル相場は足元の1.28ドル近辺から2020年には1.40ドルに上昇するとの見方を示した。

出典:Dow Jones(THE WALL STREET JOURNAL)

■ポンドドル予想チャート 1.20ドルへ下落予想

ポンドドル日足チャート

上図のポンド/ドル日足チャートを見て下さい。

ポンドドルは、4月17日に高値 1.43761ドルを付けた後イギリスの利上げ(2018年8月2日)後も下落を続け、一気に1.26ドル台まで下落。

今後のポンドドル予想は、今後高値をつけたとしても「1.30ドル」程度にとどまり、2019年1月には「1.20ドル」までの下落が予想されます。

ドイツの銀行である「DZバンク」の予想では、イギリスが欧州連合(EU)と合意できないままEU離脱(ハードブレグジット)すれば、1ポンド=1.05ドルまで大幅下落するのでは…?と予想しています。
 → ポンドドル イギリスEU離脱問題で1.05ドルへ下落の可能性!

ポンドドル イギリスEU離脱問題で1.05ドルへ下落の見通し?

■ポンド円チャート予想

ポンド円日足チャート

ポンドドルの下落が予想される中、ポンド円も下落相場が予想されます。

ポンド円の値動きはドル円相場の影響が大きいので、ポンドドルと全く同じ動きにはなりませんが、ポンドドルの下落相場が続く場合、当面の高値は150円と見て、今後中長期的には、140円割れが長く続く展開が予想されます。

【まとめ】EU離脱否決でポンドドルの今後の為替見通しはどうなる?

メイ英首相がEUと合意したEU離脱案が英国議会で事前の予想通り否決されました。

今後「合意なき離脱」が現実味を増せば、ポンドドルは1.20~1.25ドルまで下落。市場は既に、EU離脱を織り込んでいる…という見方もあり、英政府によるEU離脱撤回宣言となれば、ポンドが逆に上昇する可能性もあります。

今後ポンドドルがどうなるのか?まだまだEU離脱の行方が見えず、為替相場では今後も激しい動きが続きそうです。ポンドドル相場の急変動には注意して下さい。

これまでのイギリスのEU離脱の経緯をまとめた記事はこちら

 → 2019年ポンド急落の理由はイギリスEU離脱(ブレグジット)問題

 → ポンドドル イギリス議会でEU離脱否決なら1.20ドルへ下落の見通し

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