新興国債券の見通し良好、ドル建てで14.6%の高いリターン

新興国債券

新興国債券は今年に入って、ドル建てで14.6%のリターンを上げています。

インフレ低下のおかげで新興国の中銀には利下げ余地が生まれた。新興国はここ数年、中銀の金融引き締め策によってインフレ率上昇と通貨安に対処する必要があったため、政策金利は引き続き高い。現在、ロシア中央銀行の政策金利は9%、ブラジルは9.25%、メキシコは7%だ。



新興国債券、ドル建てで14.6%の高いリターン

新興国債券は年初からめざましい健闘を見せている。JPモルガンが公表する新興国の現地通貨建て国債を対象とする新興国債券指数(GBI-EM)は今年に入って、ドル建てで14.6%のリターンを上げている。債券利回りの低下と新興国通貨の上昇が寄与した。

重要なことは、インフレ低下のおかげで、FRBやECBが量的緩和策の出口戦略を議論しているのと対照的に、新興国の中銀には利下げ余地が生まれたことだ。新興国はここ数年、中銀の金融引き締め策によってインフレ率上昇と通貨安に対処する必要があったため、政策金利は引き続き高い。現在、ロシア中央銀行の政策金利は9%、ブラジルは9.25%、メキシコは7%だ。

09月01日 12時27分 DJ-【コラム】新興国債券、世界的低インフレの追い風続く

 世界中に低インフレが広がっている。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)といった中央銀行にとってこれが悩みの種となっている一方、新興国市場では話が別だ。勝ち組は新興国通貨建て国債を運用している投資家で、今後さらに利益を伸ばす可能性がある。

 新興国債券は年初からめざましい健闘を見せている。JPモルガンが公表する新興国の現地通貨建て国債を対象とする新興国債券指数(GBI-EM)は今年に入って、ドル建てで14.6%のリターンを上げている。債券利回りの低下と新興国通貨の上昇が寄与した。

 確かに、今年の実績が素晴らしく見えるのは、昨年末の下落が大きかったせいもある。当時、ドナルド・トランプ米大統領の誕生を受け新興国市場のセンチメントが悪化、利回りは上昇へと反転していた。だが、現在の強気は、多くの新興国にとってファンダメンタルズ(経済の基礎的要因)の改善を示唆するものでもある。

 主な要因の1つはインフレ率の低下だ。キャピタル・エコノミクスが52の新興国市場を対象に算出した統計によると、7月のインフレ率は3.0%と8年ぶり低水準にとどまり、1月の3.8%から低下した。これまでインフレ率の上昇要因だった食料品やエネルギー価格の影響が緩和したことも一因だが、基調的なインフレ圧力が低下していることをも反映している。

 重要なことは、このインフレ低下のおかげで、FRBやECBが量的緩和策の出口戦略を議論しているのと対照的に、新興国の中銀には利下げ余地が生まれたことだ。新興国はここ数年、中銀の金融引き締め策によってインフレ率上昇と通貨安に対処する必要があったため、政策金利は引き続き高い。現在、ロシア中央銀行の政策金利は9%、ブラジルは9.25%、メキシコは7%だ。

 このため、新興国では政策変更の余地が大きい。新興国の中で、インド、南アフリカ、インドネシアの中央銀行がここ数週間に利下げを行った。債券市場は追加利下げを織り込んでいない模様のため、債券価格はさらに上昇する可能性がある。JPモルガン・アセット・マネジメントは、メキシコ、インドネシア、トルコについて利下げの可能性があるとみている。

 リターンを支えてきた要因のうち、通貨高による恩恵については今後、リスクが高まる可能性がある。米追加利上げへの懸念などからドルが急伸した場合、多くの新興国資産にとって大きな問題となる可能性があり、そうなれば、新興国に流れ込んでいた投資資金は流出に転じる恐れがある。ただ、新興国の成長見通しには明るさが増していることは、安心材料となっている。

 GBI-EM指数の利回りは引き続き6%を越えており、先進国の国債利回りを大きく上回っている。これまでのような為替による恩恵がないとしても、低利回りで債券投資の予想リターンが圧迫されている先進国市場に比べれば魅力的だ。新興国債券の投資家にとって、まだ幸運は続くのかもしれない。

 出典:Dow Jones

新興国 関連記事

 → ドル下落で新興国通貨ペソ、レアル、ランドが急上昇

 → 新興国債券の見通し良好、ドル建てで14.6%の高いリターン

世界経済 関連記事

 → 2017年は10年に一度の経済パニックと大暴落が起こる?

 → 「夏枯れ相場」7月後半から8月。夏の円高、通貨危機に注意

 → 2017年は世界的株安や不動産バブル崩壊からの円全面高に注意

 → ハリケーン「ハービー」被害額は?ダウやドル円為替の影響は?

 → vix指数である投資家が話題!読み通りなら300億円近い利益

 → ジャクソンホール会議って何?どこで誰が何について話し合うの?

【ドル円相場予想】関連記事

 → ドル円の中長期見通しと投資運用戦略プラン

【豪ドル円相場予想】関連記事

 → 豪ドル円、豪ドル米ドル相場の長期見通し-日足チャートで解説

 → 豪ドル円の中長期見通しと投資運用戦略プラン

【ポンド相場予想】関連記事

 → 【自信あり】ポンドドル予想 チャート推移から長期見通し判明

【ユーロ相場予想】関連記事

 → ユーロドルの中長期見通し ユーロドルがおすすめの2つの理由

 

 

 

スポンサーリンク

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*