ポンド売りおすすめ イギリス総選挙結果受けポンド安予想

イギリス連立政権

8日に投開票されたイギリス総選挙の結果、テリーザ・メイ首相は9日、北アイルランドの民主統一党(DUP)との連立政権へ。

早速、市場はポンド売りに反応。長期的に、ポンド/ドルの売りがおすすめです

今後のポンドの見通しについて詳しく解説します。



イギリス総選挙結果 メイ首相の保守党は連立政権。困難な政局へ

 8日の英総選挙はテリーザ・メイ首相にとって完全に裏目に出た。どの政党も過半数議席を獲得できず、「強く、安定した」というメイ氏自身のスローガンは嘲笑の的になった。

06月10日 02時37分 DJ-【焦点】壊れた英国政治に賭ける価値なし

セックス・ピストルズのボーカル、ジョニー・ロットンは「アナーキー・イン・ザ・UK」の中で「何が欲しいか分からないのに、どうやって手に入れるかは分かっている」と叫んだ。やはり1970年代を彷彿させるようなジェレミー・コービン労働党党首の支持拡大で、英国は混乱に陥った。この国の有権者が何を求めて投票したのか、はた目には分からないまま。
 
 8日の英総選挙はテリーザ・メイ首相にとって完全に裏目に出た。どの政党も過半数議席を獲得できず、「強く、安定した」というメイ氏自身のスローガンは嘲笑の的になった。だが有権者が政治の窓から投げたれんがには統一したメッセージが記されていたわけではなかった。
 
 選挙結果の核には、英国の分断が進み、統治が難しくなっていることがありそうだ。欧州連合(EU)離脱交渉がちょうど始まろうとするこの時期に、政府が不在で、避けられない困難な選択に関して国民の負託もない。投資家が困惑するのも当然だろう。
 
 選挙結果の3つの側面だけでも考えてみよう。
 
 -与党・保守党は今回、マーガレット・サッチャー元首相が圧勝した1983年の総選挙とほぼ変わらない得票率だった。それでも「鉄の女」ではないメイ氏の交代論が保守党内で既にささやかれ始めている。
 
 -野党・労働党はトニー・ブレア元首相が2度目の大勝を収めた2001年の総選挙とほぼ変わらない得票率だった。それでもコービン氏は党内の議員の多くから嫌われ、首相になれる見込みはない。
 
 -自由民主党はEU離脱の是非を巡る2度目の国民投票実施を公約し、議席を伸ばした。それでも得票率は低下した。有権者はEU離脱の決断を覆す権限を与えなかった。
 
 投資とはつまり、不確実な状況下で判断することだ。しかし現在の先行き不透明感は普段より大幅に強い。議論されるのは英国がEUから何を引き出せるかではなく、そもそも何を求めていくのかだ。
 
 保守党が政権を維持するなら、採決のたびに北アイルランドの民主統一党(DUP)に頼らなければならなくなる。だがDUPはEUの単一市場への残留を公約に掲げている。メイ氏とは相いれない主張だ。
 
 トレーダーの反応はポンド売りだった。9日午前のロンドン市場でポンド相場は1.264ドルと、最初の出口調査が報じられる直前から2.4%も下げた。株式相場からも英国の明るさを語る材料は出てきてない。
 
 EU離脱交渉はほとんど何もかもを飲み込み、中期的なポンド相場は二者択一の判断にかかっている。つまり英国が単一市場へのアクセスを維持する代わりにEUからの移民を受け入れるのかどうかだ。受け入れはメイ氏をはじめとする保守党議員の多くが忌み嫌っていることで、そうする公算は極めて小さい。
 
 より長期的に見れば、分裂した有権者の各勢力がおおむね均衡している状況で小選挙区制を続けた場合、結果的に力の弱い政府が生まれる。脆弱(ぜいじゃく)な政府が強力な決断を下すことはない。政府支出はそれほど削減されず、年金や医療問題といった厳しい選択はまた先送りされ、結局はより大幅なインフレの許容が避けられなくなるだろう。
 
 だが、今は1970年代とは違う。ロンドンはABBAの人気復活をけん引したかもしれないが、70年代とは異なり、競争力のある労働市場が存在し、英国は貿易と投資にまだ開かれている。これまで1年間のポンド大幅安を受けてインフレ率が英イングランド銀行(中央銀行)の目標とする2%を超えたが、たったの2.7%だ。70年代の20%台には全く及ばない。
 
 英国は下降局面にある。痛みを伴うだろう。それでもジョニー・ロットンが「ゴッド・セーブ・ザ・クイーン」で皮肉を込めて「イングランドの夢に将来はない」と歌った状況にはほど遠い。

出典:Dow Jones

 

今後のポンド相場の見通し

これまで私は、6月8日の選挙結果前に仕掛けるのはギャンブル性が高くハイリスク と言ってきました。イギリス総選挙が終わった現在、ポンド安の流れとなっています。

ポンド円で売りを建玉しても良いですが、私のおすすめは「ポンド/ドル」の売りです。ポンド安の勢いが強く、長期的には米国の利上げ期待などから「ドル高」の期待も高い今、「ポンド/ドル」の売りがおすすめです。

 

【まとめ】ポンド予想 メイ首相の保守党は連立政権。困難な政局でポンド安

8日に投開票されたイギリス総選挙は、テリーザ・メイ首相が解散総選挙を発表した4月時点の世論調査では首相率いる保守党の圧勝が予想されていましたが、ほぼ開票が終了した段階で 保守党の獲得議席が過半数を割り込み「ハングパーラメント」となることが確定しました。

英国のテリーザ・メイ首相は9日、北アイルランドの民主統一党(DUP)との連立で「理解」を得たとのこと。つまりこれで、DUPの10議席と合わせれば、定数650の議会下院で過半数に届くということです。

しかし、政府はこの状況では強力な決断を下すことができず、今後の政局には大きな困難が予想されます。

そのため、市場はポンド売りに反応。株式相場からも英国の明るさを語る材料は出てきてない。長期的に、ポンド/ドルの売りを持つには良いタイミングかも知れません。

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