ブレグジットの影響でイギリス経済とポンドが今後急落する理由

ブレグジット影響

ブレグジットが企業トップの意思決定に重くのしかかっており、イギリスのブレグジットに関するリスクは企業トップらの最大の懸念材料となっています。

2016年通年の企業投資は2009年以来初めて前年比で縮小しており、今後もブレグジット不安から企業が設備投資をためらうことが予想されるため将来のイギリス経済には不安がつきまといます。さらにイギリスの景気悪化はポンドの大幅安を招くと予想されます。

今後、ブレグジットの影響でイギリス経済とポンドが暴落する可能性とその理由について詳しく解説します。



ブレグジット交渉不安で今後イギリスへの企業投資が減少

イギリス政府のデータによると、昨年は2009年以来で初めて投資が落ち込み、その後の一連の全国調査で、ブレグジットが企業トップの意思決定に重くのしかかっているということが分かりました。調査対象となった最高財務責任者(CFO)の3分の1は、設備投資が向こう3年間に減少するとみていて、ブレグジットに関するリスクは企業トップらの最大の懸念材料でした。

ブレグジット不安から企業が設備投資をためらう現状をみると、未来のイギリス経済には不安がつきまといます。さらにイギリスの景気悪化はポンド安を招くと予想されます。

08月08日 15時25分 DJ-【焦点】英国の企業投資が減少、ブレグジットで不透明感

 【ロンドン】英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)が近づくなか、企業が英国での投資計画を延期していることを示す証拠が増えている。

 政府のデータによると、昨年は2009年以来で初めて投資が落ち込んだ。その後の一連の全国調査で、ブレグジットが企業トップの意思決定に重くのしかかっているということが分かった。

 英国は政治的混乱に陥っている。6月の総選挙で与党保守党が過半数割れとなり、テリーザ・メイ首相の求心力が失われると、離脱への道筋に関する不透明感は増した。ブレグジットの条件を巡る交渉はすでに始まっている。閣僚らは、企業に対応の余地を与えるための移行期間についてEUとの合意を目指すとする一方で、それがどういう形になるのかについて曖昧な印象を与え、企業をいら立たせてきた。

 フィリップ・ハモンド財務相は不透明感によって企業がためらっていると話す。7月、英BBCに対して「投資に関する裁量権があり、先送りできる企業がそうしているのは完全に明白だ」とし、「企業は将来の英国と欧州の関係がどのようになるかがより明確になるのを待っている」と述べた。

 ブレグジット支持派は、英国のEU離脱が企業投資に及ぼす影響を評価するには時期尚早だと主張する。

 ブレグジット支持派でロンドンのコンサルティング会社ヨーロップ・エコノミクスの業務執行取締役を務めるアンドリュー・リリコ氏は「逸話は複数あってもデータではない」と語る。企業投資が落ち込む可能性は高いと認めつつ、新たな貿易協定がいずれ利益をもたらすことになると述べた。

 英中銀イングランド銀行は3日、2017年の企業投資成長予測を0.75%ポイント下方修正して1%とし、来年の予測を0.5%ポイント下方修正して2.75%とした。

 イングランド銀行のマーク・カーニー総裁はハモンド財務相の見解に同調。2020年の投資水準予測は、ブレグジットの是非を問う国民投票直前の予測水準を20%も下回っていると述べた。

 英国産業連盟(CBI)が360社近い企業を対象として実施した最近の調査では、ブレグジットが投資判断に影響してきたとする企業が40%に上り、そうした企業のほぼすべてが影響はマイナスだったと述べた。

 CBIのキャロリン・フェアバーン事務局長は7月上旬、「関税、官僚主義的手続き、規制など、複数の問題でまったく見通しが立っていない。こうしたことはすでに企業の判断に長い影を落としている」と指摘。「その結果、投資判断が少しずつ延期されたり消滅したりしている」と述べた。

 企業は投資の棚上げを声高に発表することもなければ、事業がうまくいっていないとあえて示唆することもない。

 だがフェアバーン事務局長は名指しこそ避けたが、欧州の電子工学大手が最近、英国にイノベーションセンターを建設する計画を棚上げにしたと明かした。

 大手会計事務所デロイトが実施した今年の下期についての調査でも、企業幹部が悲観的になっていることが分かった。調査対象となった最高財務責任者(CFO)の3分の1は、設備投資が向こう3年間に減少するとみていた。ブレグジットに関するリスクは彼らの最大の懸念材料だった。

 英国の自動車産業は昨年製造した170万台の80%を輸出した実績を持つが、今年は投資を大幅に手控えている。業界ロビー団体の英自動車製造販売協会(SMMT)によると、今年上期の投資はわずか3億2200万ポンド(4億1900万ドル)にとどまった。下期もそのペースが維持された場合、投資額は2016年比で60%の減少となる。2016年の投資額は2015年比で約30%の減少だった。

 米フォード・モーターなど自動車大手は投資計画を推し進める前に、ブレグジット後の英国の貿易協定が明確になることを期待している。

 欧州フォードの政府担当副社長、アンドリュー・マッコール氏は「わが社には、ブレグジットの交渉期間中に下さなければならない重大な投資判断がある」と明かした。「われわれは交渉の行方を見守っていく」

 イタリアのねじメーカー、アグラティ・グループのパオロ・ポッジCEOは、数年にわたって2ケタ成長を示してきた英国からの注文が、第2四半期に10%も減少したと述べた。同社は、英国内で自動車を製造しているメーカー(独フォルクスワーゲンや仏プジョー・シトロエン・グループなど)に部品を供給している。

 「力強い成長を示した期間の後の調整など、いろいろなことが起きているが、ブレグジットも確かに悪化要因となっている」とポッジCEOは言う。

 2019年3月のブレグジットを控えて投資をためらう企業の姿勢は、公式な経済データに表れ始めている。

英国統計局が発表したデータによると、第1四半期の企業投資はわずか0.6%増で、昨年第4四半期の0.9%減を完全には相殺できなかった。第2四半期の速報値は8月下旬に公表される。

 2016年通年の企業投資は2009年以来初めて前年比で縮小した。英国企業はかなりの利益を上げており、失業率がこの40年以上で最低の4.5%ということを踏まえると、投資の落ち込みぶりは異常である。失業率が低いと、企業は省力設備への大型投資を促進しようとするのが普通だ。

出典:Dow Jones

 

【追記】2017年8月25日

ブレグジットで大打撃 今後のイギリス食品業界も

イギリス食品業界に関する調査によると、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)に伴う不透明要素のため従業員が英国から出国を考えていると答えた企業は全体の約半数に上った。

08月24日 19時11分 英食品業界 ブレグジットで打撃も EU出身者が出国、調査=ロイター

ロイター通信によると、24日に公表された英食品業界に関する調査によると、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)に伴う不透明要素のため従業員が英国から出国を考えていると答えた企業は全体の約半数に上った。

食品加工は英製造業部門の最大部分を占め、移民に大きく依存している。ただこれまでのところ、ブレグジット関連の交渉は自動車生産や航空宇宙部門が中心となっている。

調査によれば、ブレグジット決定の直接的な結果としてEU出身の従業員が将来を見直していると回答したのは、農家、食品加工業、スーパー、レストランなど食品供給チェーンを構成する企業の47%に達した。

また、約3分の1の企業でEU出身の従業員が既に退社したほか、36%がEU出身者を確保できなければ事業が立ち行かないと答えた。英国には200万人のEU出身労働者がおり、このうち約5分の1が食品・飲料供給チェーンで雇用されている。

出典:FXニュースレター

 

【追記】2017年9月1日

EU離脱(ブレグジット)交渉難でポンド安の見通し ポンドとユーロのパリティ予想

英国が無秩序な形で欧州連合(EU)を離れる可能性が懸念され、英ポンド相場が下落している。EUのミシェル・バルニエ首席交渉官は31日までの英EU離脱交渉について「十分な前進にはほど遠い」と述べた。

為替市場ではその他にも、「交渉の結末が見えない状態が長引くほどポンドの悪材料になる」「あまりにも先行き不透明でポンドの持続的な回復を見込めない」などの声が出ています。

また、英国のEU離脱計画を巡る不安感からポンド相場がユーロとのパリティ(等価)に向かうとの見方も出ています。

NHKニュースによると、イギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱をめぐる交渉は、イギリスが支払うことになっていた巨額の分担金の清算などをめぐって双方の溝が埋まらず、イギリス側が10月から始めたいとしている自由貿易協定など離脱後の関係をめぐる協議が大きくずれ込むとの見方が強まっています。

09月01日 00時03分 DJ-英ポンドが下落、EU離脱交渉の不調で

 英国が無秩序な形で欧州連合(EU)を離れる可能性が懸念され、英ポンド相場が下落している。EUのミシェル・バルニエ首席交渉官は31日までの英EU離脱交渉について「十分な前進にはほど遠い」と述べた。

 英金融サービス会社ETXキャピタルで上級市場アナリストを務めるニール・ウィルソン氏は「交渉の結末が見えない状態が長引くほどポンドの悪材料になる」と指摘した。

 欧州市場午後の取引でポンド相場は前日比0.4%安の1.2877ドル前後。最近の好調な米経済指標もドル高に寄与している。ユーロに対しては0.3%ポンド安の1ユーロ=0.9218ポンド付近をつけている。

 金融コンサルティング会社FXナレッジの創業者でチーフストラテジストのオードリー・チャイルドフリーマン氏は、英国のEU離脱計画を巡る不安感からポンド相場がユーロとのパリティ(等価)に向かうとの見方を示した。「あまりにも先行き不透明でポンドの持続的な回復を見込めない」という。

出典:Dow Jones

09月01日 07時48分 英EU離脱交渉、分担金清算めぐり溝埋まらず、協議遅れも=NHK 

NHKニュースによると、イギリスのEU=ヨーロッパ連合からの離脱をめぐる交渉は、イギリスが支払うことになっていた巨額の分担金の清算などをめぐって双方の溝が埋まらず、イギリス側が10月から始めたいとしている自由貿易協定など離脱後の関係をめぐる協議が大きくずれ込むとの見方が強まっている。

イギリスとEUによる離脱をめぐる交渉は、3回目の協議が先月28日からベルギーの首都ブリュッセルで行われた。

出典:FXニュースレター

08月31日 00時43分 DJ-英国、EU離脱後に港湾の混乱や食料不足も=BRC  

 英国小売業組合(BRC)はリポートで、英政府が迅速に行動して関税や輸入に関する包括的な枠組みを欧州連合(EU)と新たに定めなければ、港湾が混乱し食料不足を招くとの考えを示した。

 遅れや混乱、費用の増大なしに輸入を続けられるシステムを導入できない場合、スーパーで品切れが目立ち始め、商品の価格が上昇する可能性があるという。

 リポートによると、何ら合意のないままEUから離脱すれば、港湾で最大2~3日の遅れが生じる得る。BRCのヘレン・ディッキンソン最高経営責任者(CEO)は「港湾での遅延問題が関税協定だけでは解決できないかもしれない」と指摘。「2019年3月に向けサプライチェーン(供給網)で混乱がなく商品が陳列棚に確実に届くようシステムを準備するには、安全、通行、運送、運転手、付加価値税(VAT)などの項目で合意が必要だろう」と述べた。 

出典:Dow Jones

今後のポンドはEU離脱(ブレグジット)交渉が重要

ポンド相場の今後の見通しとしては、イギリスのEU離脱(ブレグジット)交渉に残された時間が減っていく中で多くの難題 が待ち構えています。

今後のユーロとのブレグジット交渉では難しい局面しか想像できず、イギリスの政局運営には困難しか見えてきません。このような状況から、ポンド相場において明るい材料が想像できないため、売りを建てるなら絶好のタイミングと考えます。

今後のポンドの投資運用プランとしては、ポンド円で売りを建玉しても良いですが、私のおすすめは「ポンド/ドル」の売りです。ポンド安の勢いが強く、長期的には米国の利上げ期待などの影響もあり「ドル高」の期待も高い今、「ポンド/ドル」の売りがおすすめです。

ポンドドル売り おすすめの2つの理由

市場では、利上げに消極的な英中銀の動きを受け、弱い動きとなっているポンド相場ですが、今後、私は ポンドドル ユーロドルの売りを強くおすすめします。その理由として、

  • 今後長期的な下落相場が期待できる
  • 実はスワップが魅力的

という2つの理由があります。

今後のポンドドル相場を日足チャートから予想

下のチャートを見て下さい。

私の予想では、9月上旬に1.2600ドルまで下落。その後、若干の売り買い調整後、再度ポンドドルの下落トレンドとなり、12月上旬頃には1.2000ドルまでポンド安ドル高へと一気に下落が進むのではないかと予想します。

ポンドチャート

さらに、ポンドドルの売りをおすすめする2つ目の理由としては、現在のスワップが豪ドル円と同じぐらいあり中長期の投資運用にもおすすめだからです。

ポンドドルはスワップが高く長期運用に最適

現時点で、ポンドドルの売りのスワップは

  • ポンドドル売り 45円

です。

これがどのくらい魅力的かと言うと、高いスワップで有名な「NZドル円」「豪ドル円」「ドル円」と比べてみるとよくわかります。

  • NZドル買い 43円
  • 豪ドル円買い 41円
  • ドル円買い 43円

このように、ポンドドルの売りのスワップが高く、長期の運用に最適です。

 

【まとめ】ポンドドル予想 チャート推移から今後の長期見通しが分かった

イギリス政府のデータによると、昨年は2009年以来で初めて投資が落ち込み、その後の一連の全国調査で、ブレグジットが企業トップの意思決定に重くのしかかっているということが分かりました。調査対象となった最高財務責任者(CFO)の3分の1は、設備投資が向こう3年間に減少するとみていて、ブレグジットに関するリスクは企業トップらの最大の懸念材料でした。

2016年通年の企業投資は2009年以来初めて前年比で縮小しています。英国企業自体はかなりの利益を上げており、失業率がこの40年以上で最低の4.5%ということを踏まえると、投資の落ち込みぶりは異常です。

通常、失業率が低いと企業は省力設備への大型投資を促進しようとするのが一般的であり、本来であれば、低い失業率→企業の設備投資増へと繋がります。しかし、ブレグジット不安から企業が設備投資をためらう現状をみると、未来のイギリス経済には不安がつきまといます。さらにイギリスの景気悪化はポンド安を招くと予想されます。

このような状況から、ポンド相場においては、売りを建てるなら絶好のタイミングと考えます。

今、私がポンドドルの売りをおすすめするのは、

  • 今後長期的な下落相場が期待できる
  • 実はスワップが魅力的

という2つの理由があるからです。

「売り」と聞くと、「?」と思うかもしれませんが難しいことはありません。(実は私も最初は食わず嫌いでした…)要するに、高いときに「売り」、安くなったら「決済」すればよいだけで「ドル円買い」の売買となんら違いはありません。

今後大きく動きそうなポンドドルに是非注目してみて下さい。

私の予想では、9月上旬に1.2600ドルまで下落。その後、若干の売り買い調整後、再度ポンドドルの下落トレンドとなり、12月上旬頃には1.2000ドルまでポンド安ドル高へと一気に下落が進むのではないかと予想します。

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