イギリスEU離脱(ブレグジット)の影響でポンドはどうなる?

ブレグジット

イギリスのブレグジット(EU離脱)の影響で先行き不透明感からポンドがさらに上昇する道は険しい。

今後は海外投資家が欧州に投資する場合、イギリスを避ける可能性があり、イギリス経済は賃金の圧迫に直面し、ブレグジット(EU離脱)の現実が企業に悪影響を及ぼす可能性が高いからです。イギリスのEU離脱(ブレグジット)交渉に残された時間は限られ多くの難題が待ち構えています。

イギリスのブレグジット(EU離脱)の影響と今後のポンド為替相場の見通しについて詳しく解説します。



イギリスのブレグジットEU離脱)でポンドへの影響は?

イギリス国民投票で欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)が支持されてから1年が過ぎたが、EUを抜けた後の英国の将来や影響度合いを見極めるのはまだ困難だ。

06月24日 01時09分 DJ-【コラム】ブレグジット相場、先行きは単純ではない

 英国民投票で欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)が支持されてから1年が過ぎたが、EUを抜けた後の英国の将来を見極めるのはまだ困難だ。
 
 それでも市場は単純化された命題を導き出した。過去1年間の大半にわたり、ブレグジットがポンド相場に悪材料、FTSE100種株価指数に好材料だったというものだ。だが変化が訪れるかもしれない。
 
 ポンド相場は英国の先行きを占う主要なバロメーターだ。EU離脱の見通しが混乱するほど、ポンド相場は下落する。しかし外国で確保した収益がポンド安によって押し上げられる多国籍企業が多いFTSE100種指数にとっては朗報だ。BNPパリバによると、指数構成銘柄の売上高のうち英国内で稼ぎ出している割合は26%にすぎない。

 国民投票前はポンド相場と英国株に相関関係がなかったものの、負の相関が見られるようになった。ポンド相場が投資リターンに大きな影響を及ぼし、ポンド建てではFTSE100種指数が国民投票以来で17%高の半面、ドル建てではほぼ横ばいにとどまっている。
 
 だが今では物事がそう単純ではなくなったかもしれない。今年に入ってからポンドはドルに対して3%上昇した。先週には英イングランド銀行(中央銀行)の金融政策委員会(MPC)で利上げ賛成派が予想より多かったことが、ポンド下支えの新たな材料として浮上した。ブレグジットを巡る先行き不透明感からポンドがさらに上昇する道は険しいが、為替変動がFTSE100種指数の逆風となる様子は薄れた。
 
 上向きに進んでいるのは、むしろ英国の交渉相手側の経済だ。政治的なリスクの低下や成長の加速を受け、ユーロ圏の株価は今年比較的好調に推移している。海外投資家が欧州に投資する場合、英国は避ける可能性がある。英経済は賃金の圧迫に直面し、ブレグジットの現実が企業に悪影響を及ぼす可能性もある。
 
 英国のEU離脱交渉に残された時間はどんどん少なくなっていき、先には難題が待ち構えている。英国株とポンドの関係について、単純な式を導き出すことはできないかもしれない。

出典:Dow Jones

 

【追記】2017年8月25日

ブレグジットで大打撃 今後のイギリス食品業界も

イギリス食品業界に関する調査によると、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)に伴う不透明要素のため従業員が英国から出国を考えていると答えた企業は全体の約半数に上った。

08月24日 19時11分 英食品業界 ブレグジットで打撃も EU出身者が出国、調査=ロイター

ロイター通信によると、24日に公表された英食品業界に関する調査によると、欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)に伴う不透明要素のため従業員が英国から出国を考えていると答えた企業は全体の約半数に上った。

食品加工は英製造業部門の最大部分を占め、移民に大きく依存している。ただこれまでのところ、ブレグジット関連の交渉は自動車生産や航空宇宙部門が中心となっている。

調査によれば、ブレグジット決定の直接的な結果としてEU出身の従業員が将来を見直していると回答したのは、農家、食品加工業、スーパー、レストランなど食品供給チェーンを構成する企業の47%に達した。

また、約3分の1の企業でEU出身の従業員が既に退社したほか、36%がEU出身者を確保できなければ事業が立ち行かないと答えた。英国には200万人のEU出身労働者がおり、このうち約5分の1が食品・飲料供給チェーンで雇用されている。

出典:FXニュースレター

 

【追記】2017年10月25日

イギリス企業にブレグジットで大打撃の恐れ

イギリスのメイ首相は23日、欧州連合(EU)離脱ブレグジットに伴う移行期間を巡る合意は通商協定の一部としてまとめるとの考えを示唆したため、イギリス企業にとっては離脱に備える十分な時間を確保できない恐れがある。

10月24日 07時41分 EU離脱(ブレグジット)移行期間の条件、通商協定と併せて合意へ、英首相=ロイター

ロイター通信によると、英国のメイ首相は23日、欧州連合(EU)離脱ブレグジットに伴う移行期間を巡る合意は通商協定の一部としてまとめるとの考えを示唆した。企業にとっては離脱に備える十分な時間を確保できない恐れがある。

メイ首相は、企業への影響を抑えるため離脱(ブレグジット)後2年間の移行期間を設ける方針を示しているが、23日の議会で、移行期間の完全な条件については新たな通商協定と同時に合意すると述べた。
新たな通商協定は来年10月ごろまでに合意する必要があり、2019年3月の離脱(ブレグジット)までわずか半年となる。

出典:FXニュースレター

 

【追記】2017年11月2日

EU離脱(ブレグジット)で金融業界1万人の雇用損失の見通し

英イングランド銀行(中央銀行)は、英国が欧州連合(EU)から離脱するまでに英金融業界で最大1万人分の雇用が失われる見通しを明らかにした。 1万人はロンドンの金融街シティーで働く金融関係者のおよそ2~3%に相当する。

11月02日 01時05分 DJ-英金融業界、EU離脱で最大1万人の雇用流出へ=規制当局 

 【ロンドン】英イングランド銀行(中央銀行)傘下の健全性監督機構(PRA)を統括するサム・ウッズ氏は、英国が欧州連合(EU)から離脱するまでに英金融業界で最大1万人分の雇用が失われる見通しを明らかにした。

 この数字は、PRAが銀行と保険会社に対し、英国が移行期間なしで2019年にEUから離脱した場合の計画を尋ねた結果だという。PRAとしては来年初めにもこうした異動が始まることを想定している。

 1万人はロンドンの金融街シティーで働く金融関係者のおよそ2~3%に相当する。ウッズ氏は、EU離脱初日にどのような状況になるかではなく「より長期的にわれわれがどの軌道を歩むのか」が重要な問題だと述べた。

 これまでのところ、巨大な規模を誇る英金融業界の先行きに関してはEU離脱交渉でほとんど明らかになっていない。大手銀行幹部らは12月のEU首脳会議で話し合いの突破口が開かれ、移行期間について明らかになる可能性に期待を寄せている。移行期間が設定されれば実質的にEU離脱が延期される形となり、金融機関が数年かけてビジネスモデルを調整する余地が生まれる。

 だがウッズ氏は、英政府が移行期間について合意にこぎ着けられなければ、金融業界が来年1-3月期にもEU離脱の非常事態に備えた計画を実行に移し始めるだろうと警告した。

 単一の免許でEU域内での営業を可能とする「パスポート」制度は、EU離脱後の英国には適用されない公算が大きい。主要金融機関の大半は既に、英国が抜けた後のEUで中心とする拠点を検討しており、銀行免許の申請を始めたケースもある。米ゴールドマン・サックス・グループとJPモルガン・チェースはそれぞれフランクフルト、ダブリンで既存拠点の拡張に向けた投資に踏み切っている。

出典:Dow Jones

 

イギリス総選挙後のポンド為替相場変動

6月8日に投開票されたイギリス総選挙は、テリーザ・メイ首相が解散総選挙を発表した4月時点の世論調査では首相率いる保守党の圧勝が予想されていましたが、保守党の獲得議席が過半数を割り込み「ハングパーラメント」となったため、イギリス総選挙の翌日の9日、テリーザ・メイ首相は、北アイルランドの民主統一党(DUP)との連立で、定数650の過半数を確保しました

しかし、政府はこの状況では強力な決断を下すことができず、今後の政局には大きな困難が予想されますこのような要因から、イギリス総選挙の影響で、ポンド安の流れとなりました。

ポンド投資戦略 ポンド/ドルの売りに注目 予想1.2100ドル

先日、カーニー英中銀総裁のタカ派発言により1.30まで上昇したポンド

しかしながら、ポンド相場の今後の見通しとしては、イギリスのEU離脱交渉に残された時間が減っていく中で多くの難題 が待ち構えています。イギリスは今後、ユーロ圏とブレグジット(EU離脱)に関する交渉を続ける必要がありますが、ポンド相場を上昇させるようなニュースが潜んでいるとは考えられません。

このような状況から、ポンド相場において明るい材料が想像できないため、売りを建てるなら絶好のタイミングと考えます。

今後のポンドの投資戦略としては、ポンド円で売りを建玉しても良いですが、私のおすすめは「ポンド/ドル」の売りです。ポンド安の勢いが強く、長期的には米国の利上げ期待などの影響もあり「ドル高」の期待も高い今、「ポンド/ドル」の売りがおすすめです。

1.2500ドルを目指すという声が市場に出ていますが、私の予想は1.2100ドルです。スワップも豪ドル円と同じぐらいあり中長期の保持にもおすすめ。是非、注目してみて下さい。

 

【まとめ】イギリスEU離脱(ブレグジット)の影響でポンドはどうなる?

イギリスのブレグジット(EU離脱)の影響で先行き不透明感からポンドがさらに上昇する道は険しい。

上向きに進んでいるのは、むしろ英国の交渉相手側の経済であり、ユーロ圏の株価は今年比較的好調に推移している。海外投資家が欧州に投資する場合、イギリスは避ける可能性がある。イギリス経済は賃金の圧迫に直面し、ブレグジット(EU離脱)の現実が企業に悪影響を及ぼす可能性が高いからです。

イギリスのEU離脱(ブレグジット)交渉に残された時間はどんどん少なくなっていき、先には難題が待ち構えています。その影響を考えると、ポンド相場においては明るい材料が想像できないため、私は、ポンド相場は将来的には売り局面と考えます。

スワップもおいしい状況ですので、長期的な投資には魅力的な相場だと思います。

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