アメリカで資産バブル崩壊の恐れ FRBイエレン議長発言

資産バブル崩壊

FRBイエレン議長は、アメリカ株式相場がファンダメンタルズを反映した合理的な水準を超え、資産バブルの域にあるとの認識を示した。

しかも、6月最終週にはECB(欧州中央銀行)とBOE(イングランド銀行)、カナダ中央銀行の総裁たちが一斉に、緩和策からの転換を示すタカ派メッセージを発信し始めた。アメリカ株式8年「強気相場」が7-8月「試練の夏」を迎えそうだ。

アメリカ資産バブルの現状と理由を詳しく解説します。



米株式8年「強気相場」が7月から8月「試練の夏」を迎える アメリカ資産バブル崩壊の恐れ 

アメリカ株式市場は政治に比べ遥かに安定し、「政策遂行力」を欠いたトランプ大統領政権を見限るように「トランプ離れ」が進んでいるが、相場のプロの多くが、アメリカ株式市場が好ましくない状態に陥ると考えているようだ。アメリカ景気息切れ懸念の中で、イエレン議長は、アメリカ株式相場がファンダメンタルズを反映した合理的な水準を超え、資産バブルの域にあるとの認識を示した。

07月08日 08時25分 【Market Winコラム】7-8月「試練の夏」を迎えるアメリカ株式「強気相場」

アメリカ株式市場は政治に比べ遥かに安定し、「政策遂行力」を欠いたトランプ政権を見限るように「トランプ離れ」が進んでいるが、相場のプロの多くが、米株式市場が好ましくない状態に陥ると考えているようだ。

米株式専門誌「バロンズ」(6月12日号)の「ミッドイヤー・ラウンドテーブル」特集によれば、特に「新債券王」の異名をとるダブルライン・キャピタル率いるジェフリー・ガンドラック氏は、「GDP成長率を引き上げるには労働力の成長または生産性向上が必要だが、完全雇用となって失業率の悪化が懸念され、株式市場は季節的に軟調な時期に入っている」と語っている。

株式相場に懐疑的なのはガンドラック氏だけではない。ゴールドマン・サックスのシニア・ストラテジストのアビー・コーエン女史は、「米国株のバリュエーションは妥当に見えるものの国内政策をめぐる懸念でリスクは『非対称に』下向きであり、経済政策や地政学的な不透明感に関する懸念がある」と述べている。

確かに、10年前に2007年は45兆ドルだった米消費者の金融資産は75兆ドルに増加し、FRBの量的緩和(QE)と相まって過剰流動性の横溢が「金融相場」を支えるが、法人税減税やリパトリ減税など税制改革、規制緩和、インフラ投資など期待されたトランプ政策は一向に実行されていない。

しかも、ここに来てアメリカの家計負債は15兆ドルを超え、自動車ローンは1.2兆ドル、学生ローンは1.3兆ドルに膨れ上がり、アメリカの調査会社グリーンストリート・アドバイザーズ算出の商業用不動産価格指数が09年半ばに付けた金融危機後の最低水準から3倍以上に上昇、リーマンショックの金融危機前2007年のピークを遥かに上回る高水準に上昇している。

米FRBは今年2月、イエレン議長の議会証言に合わせて議会に提出した「金融政策報告書」ですでに米商業用不動産の値上がりに「懸念が増している」と警鐘を鳴らしている。FRBが半期に1度の報告書で商業用不動産セクターに警鐘を鳴らすのは2015年2月から5期連続である。

一方、ある在NY金融筋が「米雇用情勢が完全雇用となって失業率がサブプライム住宅ローン金融危機前の2007年11月以来の低水準に下がり切った今、次なる懸念は失業率の底入れ反転だろう」と不安視する。

米5月の失業率はすでに4.3%と4月の4.4%から低下、とりわけフルタイム職を望むもパートタイマーや職探しを諦めた人々を含む広義の失業率が8.4%と4月の8.6%から一段と低下し世界金融危機前の2007年11月以来の低水準に下がり切っている。
経済のスラック(歪み)が減縮し、失業者数も減っているが、如何せん5月の労働参加率は62.7%と4月の62.9%から低下し、パートタイムで働く労働者が-5.3万人と減少し始めている。

実際、米5月NFP(非農業部門就労者数)は前月比+13.8万人と市場予想+18.2万人を下回り、4月の+17.4万人(+21.1万人から下方修正)にも届かず16年5月以来の水準へ落ち込んだ。雇用者数は3月の+5.0万人(+7.9万人から下方修正)を含め3ヶ月連続で20万人台を割り込み、米5月ADP雇用者数より弱い結果となった。

過去2ヶ月分は6.6万人の下方修正となり、3-5月期平均は+12.1万人で2016年の平均+18.7万人から大幅に後退している。米景気はすでに6月で8年のロングランとなり、遅行指数ながら完全雇用にあって広義の失業率の底入れ反転によるアメリカの景気息切れが懸念される。

そうした景気息切れ懸念の中で、イエレン議長は、アメリカ株式相場がファンダメンタルズを反映した合理的な水準を超え、資産バブルの域にあるとの認識を示した。しかも、6月最終週にはECB(欧州中央銀行)とBOE(イングランド銀行)、カナダ中央銀行の総裁たちが一斉に、緩和策からの転換を志すタカ派メッセージを発信し始めた。アメリカ株式の8年「強気相場」が7-8月「試練の夏」を迎えそうだ。

出典:Dow Jones

【まとめ】アメリカで資産バブル崩壊の恐れ FRBイエレン議長発言

FRBイエレン議長は、アメリカ株式相場がファンダメンタルズを反映した合理的な水準を超え、資産バブルの域にあるとの認識を示しました。

アメリカ株式市場は政治に比べ遥かに安定し、「政策遂行力」を欠いたトランプ大統領政権を見限るように「トランプ離れ」が進んでいるが、相場のプロの多くが、アメリカ株式市場が好ましくない状態に陥ると考えているようです。アメリカ景気息切れ懸念の中で、FRBイエレン議長は、アメリカ株式相場がファンダメンタルズとはかけ離れた上昇をしており資産バブルの状態にあるとの認識を示しました。

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